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関東第一・4番主将高橋徹平 高校通算61号はV弾 休日の楽しみ「天下一品」こってりMAX汁まで飲み切る

スポーツ報知 2024年8月20日 5時30分

◆第106回全国高校野球選手権大会第12日 ▽準々決勝 関東第一2―1東海大相模(19日・甲子園)

 4強が出そろった。関東第一(東東京)は東海大相模(神奈川)との関東勢対決を制し、9年ぶり2度目の準決勝進出。主砲の高橋徹平三塁手(3年)が7回、プロ注目左腕・藤田琉生(3年)から左中間席へ高校通算61号の決勝ソロを放った。強豪を続々と撃破した県立校の大社(島根)は神村学園(鹿児島)に敗れ、史上最長ブランクとなる107年ぶりの4強はならず。神村学園は2年連続、青森山田は春夏通じて初、京都国際は3年ぶりのベスト4。4校とも初優勝を目指して最終章に臨む。

 「入ったな」。甲高い金属音とともに打球が左中間席へ飛び込むと、関東第一の主将・高橋徹平は右拳を何度も力強く突き上げ、雄たけびとともに白い歯を見せた。球場からは突き上げるような大歓声。「最高です。感じたことのない瞬間だった」。ベンチに戻ると今夏の東東京大会からチーム内で流行している「筋肉ポーズ」で仲間と喜びを分かち合った。

 「みんなが打てないときに打つのが4番でキャプテン」と語る“仕事人”は「何かがある」予感がしていた。両校無得点の7回無死。アルプスから聞こえてきた「必殺仕事人」のテーマ曲。東東京大会5回戦の成立学園戦で本塁打を放った際も演奏されていた思い出の曲だ。今大会この試合の前まで7打数2安打2三振、この日も2打数無安打。だが、バットを短く持って打席へ入ると、東海大相模のエース左腕・藤田の初球、130キロのチェンジアップを振り抜き高校通算61本目。均衡を破るソロだ。15年、先輩のオコエ瑠偉(巨人)らが準決勝で敗れた宿敵を倒した。今春に涙をのんだ聖地で大きな仕事を果たし、父・良輔さん(54)も「鳥肌もん。(スタンド中が)テッペイ、テッペイって言ってくれてる」と感慨深げだ。

 180センチ、92キロ。バーベルを膝の上まで持ち上げるデッドリフトは大谷(ドジャース)級のMAX230キロを上げ、両肩でかつぐスクワットは180キロを6回1セットで行う。ともにチームナンバーワンのパワーの源はラーメンだ。寮生活だが、外出可能な日に井田裕士(3年)と食べに行く。大盛りを頼み、汁まで飲み切るのが2人のルールだが、高橋は追加でライスやチャーハンもたいらげる。直近では「天下一品」こってりMAXをたいらげた。蓄えたスタミナで甲子園の空にアーチを描いた。

 次戦の神村学園戦へ向け、「ここまで来たら気持ち。今まで通り一戦必勝でうちらしい野球を」と意気込んだ主将。夢の舞台を全力で楽しみ、最高の仲間と戦う最後の夏に深紅の大優勝旗をつかみ取る。(大中 彩未)

 ◆高橋 徹平(たかはし・てっぺい)2006年9月19日、東京・昭島市生まれ。17歳。玉川小1年から昭島リトルで野球を始め、福島中では西多摩ボーイズでプレー。関東第一では1年春からベンチ入り。高校通算61本塁打、うち公式戦では11本。今春のセンバツでは3打数1安打2四球。50メートル走6秒5、遠投100メートル。趣味は釣り、特技ルービックキューブ。好きな言葉は「不動心」。180センチ、92キロ。右投右打。

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