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【こちら日高支局です・古谷剛彦】ヘニーヒューズ産駒「ダンシングロイヤル2023」に大物感

スポーツ報知 2024年8月21日 10時30分

 北海道新ひだか町静内の北海道市場で、サマーセールが8月19日から始まった。近年のサマーセールは、終了時刻が午後7時を過ぎることが多く、上場頭数の課題が常につきまとっていた。

 上場予定頭数は1265頭と、昨年より約100頭少なく、一昨年に近い頭数になった。しかし、今年は一日当たり210頭前後に絞ったことで、5日間開催の予定から、24日まで6日間に延長して開催されることとなった。

 19日は天気に恵まれたものの、20日は雨が降るなかでの比較展示だった。ただ、一日当たりの上場頭数を絞ったことで、1クールにおいてゆったり馬を観ることができた印象を受ける。そして、夕方には競りが終了し、翌日に備えることができる点も良い。

 売却総額は、19日が9億3780万円(金額はすべて税別)、20日は11億940万円。売却率は19日が75・98%、20日が80%だった。

 2日間を終えた段階での最高価格は、2日目に上場されたダンシングロイヤル2023(牡、父ヘニーヒューズ)の3200万円で、成田隆好氏が落札した。母は10年黒松賞を逃げ切り、当時の1000万特別で2着など芝ダート問わずJRAの短距離で活躍した。半兄にJRAダート中距離で2勝を挙げたイツカハシャチョウなどがいる。父はダートのリーディングサイアーであるヘニーヒューズに変わり、大物感を漂わせる。

 また、2番目の高額取引馬も2日目に上場されたシェリール2023(牡、父サトノクラウン)で、3100万円で寺田千代乃氏が落札した。半兄に13年目黒記念をレコード勝ち(当時)したムスカテールや、21年ダイヤモンドSで接戦を制したグロンディオーズなどJRA複数勝ち馬を多数輩出している。このセールにおける注目馬の1頭だったが、白熱した競りが展開された。

 土曜開催の最終日が、どのような競りになるかは関係者の関心事でもある。来週の当欄で、セールを総括する。(競馬ライター)

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