将棋・第６期清麗戦五番勝負第４局が２０日、大阪・関西将棋会館で指され、挑戦者・加藤桃子女流四段は、後手の福間香奈清麗＝女流王座、女流名人、女流王位、倉敷藤花と五冠＝に１１８手で敗れ、１勝３敗で敗退した。
タイトル獲得数９期と女流史上６位の加藤。今期は４、５月の第３５期女流王位戦でも福間に挑んだが、ストレートの３連敗を喫した。
第３期以来の再奪取を期した本シリーズは、いずれも先手番が勝利。この日の第４局は加藤が先手で「一手一手対応していく感じで指していましたが、やり過ぎだった手も。互角に戻ったかなという局面でも方針を誤って、つらい時間が続いたかな」と振り返った。
ただ、清麗戦は持ち時間４時間と長丁場で、今シリーズの総括には「４月前から持ち時間を課題にしていた。うまく使えたか分かりませんが、春先よりは成長できた気もします。結果に結び付けられていないところは相変わらず自分のまずさですが、戦えてよかった」と語った。
昨年から心機一転、関西所属になり、福間や西山朋佳三冠＝白玲、女王、女流王将＝の２強崩しを図っている。応援するファンへの一言を求められると「ちょっと待ってください…」と水を一口飲んだ後、涙をこぼした。潤んだ瞳をぬぐいながら、１分以上かけて気を落ち着けると「感謝の気持ちでいっぱいなんですけど、ファンの方の事を思うとやっぱり情けない。また、自分のためにもしっかり頑張りたい」と声を絞り出した。