将棋の藤井聡太王位（２２）＝竜王、名人、王座、棋王、王将、棋聖＝が２０日、佐賀・唐津市「洋々閣」で前日から指し継がれた第６５期王位戦七番勝負第４局で挑戦者の渡辺明九段（４０）に後手の１００手で勝利した。シリーズは藤井の３勝１敗で王位５連覇に王手をかけ、「永世棋聖」に続く自身２つ目の永世称号「永世王位」の資格獲得へもあと１と迫った。
本局は渡辺が矢倉の戦型を志向し、藤井は飛車を５筋に移動させ矢倉中飛車に構えた。１日目から藤井が仕掛け、２日目に入っても攻めの手を緩めず、一直線に押し切った形の快勝だった。
藤井は「互いの玉形が異なり、距離感をつかむのが終始難しい将棋だった」と一局を振り返り、次局に向け「しっかり状態を整えていきたい」と話した。第５局は２７、２８日に神戸市「中の坊瑞苑」で指される。