◆ＪＥＲＡ セ・リーグ 巨人３―８広島（２０日・東京ドーム）
巨人が広島との首位攻防戦に敗れ、２ゲーム差に開けられた。そんな中でしっかり結果を示したのが、高卒２年目の浅野翔吾外野手だ。森下から２回に左前安打でチャンスを広げ、４回には右越え三塁打で１点を奪い返した。故障離脱したヘルナンデスの代わりに昇格してきた若武者が、十分な戦力として実力を証明してみせた。１４日の阪神戦（東京ドーム）ではグランドスラムをマーク。この日は、レジェンドのパワーを受け、さらなる飛躍を予感させた。
大事な一戦を前にミスターがやってきた。試合前、阿部監督に「ここからが勝負だぞ」などと激励し、その後、指揮官の呼びかけで浅野も訪れた。試合中はモニターで観戦した長嶋茂雄さんは、１打席目の左前安打に大きくうなずき、「いいバッティングをするようになったな」と褒めた。試合前に挨拶に来た時を思い出すように「いい体をしていた。上半身が盛り上がっていた。彼は何歳だ？２３歳くらいか？」と興味深々。一回り大きくなったマッスルボディに引き締まった表情からの年齢判断だった。周囲から「まだ１９歳です」と聞かされ驚いた様子だった。
「スイングが良くなったね。きょうは彼が打つよ」との予言は的中。試合に敗れた巨人だが、浅野には無限の可能性を感じたようだ。