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【高校野球】藤枝明誠が7点差大逆転…千葉大暉左翼手が執念サヨナラスクイズ

スポーツ報知 2024年8月22日 10時11分

◆高校野球秋季大会 ▽静岡県代表決定戦 藤枝明誠8-7科学技術(21日・焼津)

 代表決定戦が行われ、県大会に進出する8校が決まった。昨秋王者の藤枝明誠は7点差をひっくり返し、科学技術を8―7で下した。9回1死満塁、千葉大暉左翼手(2年)がスクイズを決め、逆転勝利をサヨナラで決めた。24日には代表決定戦13試合と敗者復活戦2試合が行われる。

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 藤枝明誠が大逆転だ。9回、同点に追いつきなおも1死満塁。ここまで無安打の千葉が初球スクイズを試みた。「成績からしてもスクイズしかない」。外角直球を狙い通りに三塁線に転がした。三塁走者が生還しサヨナラ勝ち。7点差をひっくり返すミラクル劇に「やってやったぞ」。喜びを爆発させ、ベンチから飛び出す仲間とも分かち合った。

 0―7で迎えた6回、反撃ののろしを上げた。2番手投手から3得点。8回にも3点を奪って1点差に詰め寄った。6―7で迎えた9回は4者連続で四死球を与えた相手投手の制球難にも乗じて同点。長打は1本もなかったが、執念で勝利をもぎ取った。

 劇勝も、堅守を掲げるチームとしては満足できない。光岡孝監督は「内容的には一つもいいところがない」と苦言を呈した。ただ、県優勝を果たした昨秋から、今年の春、夏もスタメンで出場したのは主将の井手尾哲兵遊撃手(2年)のみ。経験値の少ない選手もいるだけに指揮官は「本来であれば、コールド(負け)で終わってしまう経験のない子たち。ここの負けと勝ちは大違い。よく勝ちきった」と労った。

 31日の静岡商との上位決定戦を戦った後、9月14日開幕の県大会に臨む。千葉は「攻撃での課題を改善して、県では東海大会に出れる3番以内にしっかり入りたい」と意欲。チーム野球と同じく手堅い目標達成に意気込んだ。(伊藤 明日香)

 〇…城南静岡は吉原に2-0。今夏急逝した船川誠元監督(享年74)から後任として指名され、今秋就任した宮城明秀監督(60)が県切符を獲得した。先発の和田龍一朗投手(2年)が6回無失点。0―0の7回2死三塁に先制適時三塁打を放つなど、投打で活躍。指揮官は船川元監督の下で1982年夏に静岡で捕手として甲子園を経験。6年前から城南静岡でコーチを務める。「最低でも県大会に出なかったら天国から怒られると思っていた。1点でも多く取る泥くさい野球をしていきたい」と4強を目指す。

 〇…常葉大橘は清水西・川根に10-5。1年生4番の粟倉亨真左翼手が三塁打2本を含む3安打4打点で、4年連続27度目の県切符に貢献した。「結果として打てたので良かった」と満面の笑み。182センチ、70キロと恵まれた体格の左打者は、片平恭介監督(36)から打撃での思い切りの良さを買われ、今秋から主砲を任された。31日は、駿河総合との上位決定戦に臨む。「4番らしい引っ張りの打撃をしていきたい」と話した。

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