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広瀬すず「難しくて悩みながら、お芝居できた。宝物のような時間」日英合作映画主演 戦後80年の来夏公開

スポーツ報知 2024年8月23日 7時0分

 女優の広瀬すず(26)が、2017年にノーベル文学賞を受賞した長崎県出身の英国人作家カズオ・イシグロ氏(69)の長編小説デビュー作が原作の日英合作映画「遠い山なみの光」(石川慶監督)に主演することが22日、分かった。戦後80年の節目となる来年夏に公開を予定している。

 戦後間もない1950年代の長崎と80年代の英国を舞台に、時代と場所を超えて交錯する記憶の秘密に迫るヒューマンミステリー。広瀬は長崎で原爆の被害を経験し、戦後に英国に移住した主人公の悦子を演じる。

 これまでの撮影を振り返った広瀬は「不安感を抱きながら演じる、そんな日々でした。難しくて、悩みながらでしたが、不穏な緊張感を感じるたび悦子に近づいているのを確信し、心強い座組のなか、お芝居できたことが、とても宝物のような時間でした」と充実感たっぷりにコメント。公開を待つファンに向けて「まだまだ気が早いですが、皆様に届く日まで、待ち遠しいです」と呼びかけた。

 石川監督はポーランド国立映画大学で演出を学び、「愚行録」(17年)、「蜜蜂と遠雷」(19年)、「ある男」(22年)など、芸術性の高い作品で注目されている。イシグロ氏から「この物語は、日本の若い世代の人たちの手で映像化されるべきだと思っていた」と激励されたことを明かし、広瀬の演技を「紛れもなく戦後、長崎に生まれた悦子そのものだったし、本当に素晴らしかった!」と絶賛した。

 〇…原作のイシグロ氏はエグゼクティブ・プロデューサーとして作品に参加。実母が長崎の原爆で被爆したことを踏まえ「第2次世界大戦の惨禍と原爆投下後の、急激に変化していく日本に生きた人々の憧れ、希望、そして恐怖を描いています」と話す。広瀬の起用については「国際的な舞台において今最もエキサイティングな若手俳優の一人」と歓迎している。

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