◆第１０６回全国高校野球選手権大会第１４日目 ▽決勝 京都国際２―１関東第一＝延長１０回タイブレーク＝（２３日・甲子園）
京都国際が史上初の決勝タイブレークを制し、春夏通じて初の優勝を決めた。優勝インタビューで京都国際・小牧憲継監督は「すごい子供たちだなって。子どもたちがこんなオッサンに素晴らしい夏休みを与えてくれた。ありがとうの一言」と笑顔で教え子をたたえた。
１０回裏には１点を返され、なおも１死満塁のピンチを背負うも、「もう開き直るしかなかった」と緊張しながらもベンチから選手を見守った小牧監督。「精神力、気持ちの部分、ここだけは絶対に負けたらあかんということをずっと言い続けてきた。足が震えるような場面だったが、全員でしっかり思いを持って強い気持ちで攻めてくれた結果。ほんとにすごい子供たち」と、終盤での粘り強いプレーに改めて称賛した。
エース・中崎琉生投手（３年）と西村一毅投手（２年）の両左腕の活躍が顕著だった今大会。指揮官は「この２人ありきのチーム」と両左腕のチームでの重要性を語ると「とにかく守って、耐えて、粘るチーム。苦しい場面は何度もあったが、よく２人で競い合って成長して投げきってくれた」と感謝しきりだった。
京都勢としては１９５６年の平安（現龍谷大平安）以来６８年ぶりの全国制覇。試合前「強い京都をもう一度取り戻してきます」と宣言したことを明かした指揮官は、「本当に実行できて良かった」と、東京の６０年を抜く史上最長ブランクでの優勝をかみしめた。