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Aqua Timez、6年ぶりの復活の経緯などを語る「自分の葛藤なんて…」24日には新曲をリリース

スポーツ報知 2024年8月24日 5時0分

 2018年に解散し、デビュー20周年を見据えて来年末までの期間限定で再結成した5人組バンド「Aqua Timez」がこのほどスポーツ報知の単独インタビューに応じ、6年ぶりの復活の経緯などを語った。7月の再始動以来、単独ライブや歌番組など精力的に活動し、デビュー19周年の記念日である24日には新曲「ヒトシズク」をリリース。ボーカルの太志(44)は「再結成は運命。攻めの姿勢で集大成の曲を残したい」と意欲を語った。

 7月11日、Aqua Timezが公式サイトで再結成を発表すると、SNSに「最高に胸熱!」「めちゃくちゃ青春、エモい!」など歓喜のコメントがあふれた。

 復活に向けて動き出したのは約1年半前。スタッフから「20周年を見据えて再結成しませんか?」と連絡を受けた太志は「音楽界はどんどん若い才能が出てきているのに声をかけてもらえた。ありがたい」。すぐにリーダーのOKP―STAR(47)に連絡。OKPは渋谷の居酒屋にメンバーを招集した。

 ファンの思いが背中を押した。新たなバンド「WHITE LIE」などで活動していたOKPは「Aqua Timezのファンに会うと『もうすぐ20周年ですね』とか、声をかけてもらって、うれしかった」。その中で10周年の日本武道館ライブで太志が語った「10年後また武道館で待ち合わせようぜ!」という言葉を信じるファンが多いことを知った。音楽活動を続ける大介(47)とmayuko(46)も再結成を快諾した。

 その一方で、悩んでいるメンバーがいた。ジストニアという神経の病気を左手に患い、バンド解散後にミュージシャンを引退して一般企業に勤めるドラムのTASSHI(46)だ。仕事の都合で30分ほど遅れて渋谷の居酒屋に向かうとOKPが「やる方向で決まったから、いいよね?」と、まさかの事後報告。戸惑いながらも「僕自身、Aqua Timezファンだから再結成はうれしい。細かいことは後から考えよう」と現役復帰を決めた。

 今月2日の復活ライブ(Spotify O―EAST)では「千の夜をこえて」「決意の朝に」「虹」など14曲を披露。太志は「ここが自分たちの居場所。ここにいれば、強くなれる気がする」と復活を宣言し、この日を待ちわびたファンを熱狂させた。

 和やかなトークも健在で、大介は「バンドって不思議ですよね。音を出せば、すぐ元の関係に戻れる」。mayukoも「久しぶりの感じがしない。居心地がいい。タイムスリップしたみたい」と思いを込めた。

 バンドのテーマは生きることを徹底的に肯定すること。そのスタンスは変わらない。Aqua Timezらしい疾走感が印象的な新曲「ヒトシズク」について、太志は「復活一発目だし、変化球はいらない。王道の曲です」。OKPも「手応えがあります。間違いない」と胸を張る。サントリー「ザ・プレミアム・モルツ〈ジャパニーズエール〉香るエール」のタイアップも決まっている。

 18年当時、太志は解散の理由として「曲作りの苦悩」を語っていた。6年間のソロ活動でリフレッシュできたのか。「ファンのみんなの思いを考えたら、自分の葛藤なんてちっぽけなもの。うまくメンバーに頼っていきたい」。有給休暇を活用して会社員とドラマーの二刀流に挑むTASSHIは「解散前より表現力に深みが増した。Aqua Timez史上最高の音楽を届けます」と語る。

 秋から東名阪ツアーを行い、新曲リリースも予定している。復活を遂げた5人が20周年の集大成に向けて、一歩ずつ着実に進んでいく。(有野 博幸)

 ◆Aqua Timez(アクアタイムズ) ボーカルの太志、ベースのOKP―STAR、ギターの大介、キーボードのmayuko、ドラムのTASSHIによる5人組バンド。2003年結成。05年発売のインディーズ盤「空いっぱいに奏でる祈り」が注目され、06年にミニアルバム「七色の落書き」でメジャーデビュー。同年に「決意の朝に」、08年に「虹」でNHK紅白歌合戦出場。18年末に解散し、24年7月に再結成。

 一発撮りFT初TV級緊張 〇…一発撮りのYouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」で「虹」「千の夜をこえて」を配信している。収録に臨んだ太志は「初めてテレビ出演した時くらい、めちゃくちゃ緊張した」と苦笑。mayukoは「収録が再結成を発表した日(7月11日)だったから、SNSでファンのみんなの投稿を見ながら頑張ることができた」と明かした。再生回数は「虹」が13日間で約346万、「千の夜―」は、わずか1日で約117万を記録する人気ぶりだ。

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