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巨人・ドラ1右腕、プロ初先発も5回99球4失点で2軍降格「苦しくなった時に頼るボールが少ない」

スポーツ報知 2024年8月24日 5時10分

◆JERA セ・リーグ 巨人2―8中日(23日・東京ドーム)

 西舘は走者の生還を確認すると、帽子を脱ぎ汗を拭った。同点で迎えた4回。四球と安打で無死二、三塁。田中の遊ゴロで勝ち越し点を許した。5回にも追加点を奪われて、プロ初先発は5回99球6安打4失点。今季3敗目を喫し「先制点を与えてしまって追いついてくれた後にまた2イニング連続失点してしまった。テンポも良くなかったですし、攻撃につながるような投球ではなかったと思います」と反省ばかりが口をついた。

 ホロ苦い先発デビューとなった。当初は16日のDeNA戦(横浜)で初先発予定だったが台風7号の影響で中止となり、舞台は幸運にも本拠地になった。緊張した面持ちで深く息を吐き、大歓声の中、マウンドに立った。初回先頭・福永を直球で空振り三振に仕留めたが安打と連続四球で2死満塁。宇佐見に右前2点打を浴び先制を許し、初回だけで37球を要した。最速153キロの直球にカットボールやフォークなどでなんとか5回を投げきったが「苦しくなった時に頼るボールが少ない。どの球種でもカウントを取れるようにしないと」。課題は明確だった。

 杉内投手チーフコーチは試合後、「下で1回やり直して来いと伝えました」と今後について2軍降格を明言。代役は好投を続けているメンデスら2軍先発陣の中から次の候補を熟考することになりそうだ。この日は両親も岩手・一戸町から応援に駆けつけ、バックネット裏の一番前の席から祈るように見つめていた。「コーチからいいボールと悪いボールの差がはっきりしてると言われた」と西舘。両親の前で先発初勝利をつかむことはできなかったがこの経験を糧にして再び1軍に舞い戻る。(水上 智恵)

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