◆米大リーグ レッドソックス―ダイヤモンドバックス（２３日、米マサチューセッツ州ボストン＝フェンウェイパーク）
吉田正尚外野手が所属するレッドソックスのダニー・ジャンセン捕手が、メジャー史上初の珍しい“偉業”を達成することになりそうだ。レ軍のコーラ監督は２３日（日本時間２４日）、本拠地でのダイヤモンドバックス戦の試合前にメディアに対応。この日、先発マスクをかぶるジャンセンについて言及した際に、２６日に当地で行われるブルージェイズのダブルヘッダーの第１戦でも、同選手を起用するプランを明かした。実現すれば、ジャンセンは、同一試合で敵味方の両軍でプレーするＭＬＢ史上初の選手となる。
どういうことか、背景を説明する。当日は、通常のナイター（ブルージェイズ戦）の前に、雨天のためサスペンデッドゲームとなった６月２６日の試合が組み込まれている。２回のブルージェイズ攻撃中に強雨のため中断。サスペンデッドとなった。その時打席に入っていたジャンセン（０ボール１ストライク）は７月２７日にレ軍にトレードで加入した。
コーラ監督は「歴史をつくろうじゃないか」と、２６日のダブルヘッダー第１試合でのジャンセンの起用を明言。試合は、２回表１死一塁のボール・カウント０－１で再開し、トレードしたブ軍は、代打を送る格好となる。公式記録上、ジャンセンは、同一試合に両軍でプレーするＭＬＢ史上初の選手となるわけだ。
「ここにトレードされた時は、あの試合のことは忘れていた。後にメディアから、珍しいケースだと聞いて、そうなればクールだと思った」とジャンセン。「試合当日、ブルージェイズのユニホームからレッドソックスに着替えたりとか、アウェーのダグアウトから出るとか、そういうことはないと思う。普通に準備するけど、記録上、そういう形に残るということだと解釈している」と、歴史的珍事を担う大役に意気込んだ。