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国学院大の平林清澄 練習の一環で北海道マラソン出場「順調です」 安定したペースでトップ市民ランナーから感謝される

スポーツ報知 2024年8月25日 11時43分

◆北海道マラソン(25日、札幌市・大通公園発着=42・195キロ)

 来年の東京世界陸上日本代表選考レースのひとつを兼ねて行われた。2月の大阪マラソンで日本歴代7位の2時間6分18秒の好記録で優勝した国学院大4年の平林清澄(21)は練習の一環として出場し、2時間41分19秒で予定通りの走りでゴールした。

 来年の東京世界陸上代表の男子マラソン参加標準記録(有効期間23年11月~25年5月)は2時間6分30秒で、現時点で突破している日本人選手は平林だけ代表選考基準のひとつにジャパンマラソンチャンピオンシップ(JMC)シリーズのシリーズ4(23年4月~25年3月)のポイントランク1位という項目があり、今年の大阪マラソンを制した平林は来年2~3月のマラソンで再び好成績を残し、代表を目指している。ランキングは指定レースの2大会の合計ポイントで決まるが、ランキングの対象になるためには少なくとも3大会に出場し、完走する必要があるため、指定大会のひとつである北海道マラソンに出場した。

 平林は、スタートから1キロ4分ペースでレースを進め、30キロを1時間59分台で通過。その後、1キロ3分25~30秒にペースアップして2時間41分19秒でゴールした。スタート時で気温23度。「いい気象コンディションの中、予定通りに走れました。順調です」と平林は冷静にレースを振り返った。8月14日には標高1530メートルの長野・蓼科高原女神湖周回の起伏の激しいコースで40キロ走を行った。「きょうよりも、女神湖の40キロ走の方がきつかったですね」と話した。

 30キロまで1キロ4分の安定したペースで走った平林清澄は、「サブ・エガ」と呼ばれる2時間50分切り(タレント江頭2:50の芸名に由来)を目指すトップレベルの市民ランナーにとって絶好のペースメーカーになった。レース後、多くのランナーに感謝されたという。

 北海道マラソンを終えた平林は、この日のうちにチームに戻った。前田康弘監督(46)は「今回の北海道マラソン出場は練習の一環であり、東京世界陸上の日本代表選考の条件を整えるためです。問題なくレースを終えられました。体調をチェックした上で29日にはチームメートと一緒に30キロ走を行う予定です」と説明した。国学院大のエース兼主将としてチームを意欲的に引っ張り、精力的に練習を積んでいる。来年1月の第101回箱根駅伝の後、来年の2~3月に予定されている実質2度目の「勝負マラソン」で再び、好走が期待される。

 北海道マラソンの男子は、2021年東京五輪マラソン代表の中村匠吾(31)=富士通=2時間15分36秒で優勝した。中村は同じ札幌で行われた東京五輪では故障の影響もあり、2時間22分23秒で62位と大苦戦したが、悔しさを味わったコースで復活をアピールした。女子は、ケニア出身のカムル・パウリン・カベケ(29)=ルートインホテルズ=が2時間31分4秒で優勝した。

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