パリ五輪の体操男子団体総合、個人総合、種目別鉄棒で金メダルに輝いて日本男子５２年ぶり３冠を達成し、平行棒でも銅メダルとなり１大会で４個のメダルを獲得した岡慎之助（２０）と、同じく団体メンバーの杉野正尭（２５）＝ともに徳洲会＝が２５日、始球式を行うために東京ドームを訪れ、巨人の中日戦試合前練習でグラウンドに登場した。
２００３年生まれの岡は名前が阿部監督と同じ「慎之助」。０１年のプロ１年目から正捕手として活躍した阿部監督を見て野球経験者の父・泰正さんが「スーパースターになってほしい」と願いを込めて名付けた。
阿部監督は一塁ベンチ前で岡、杉野と対面。ダブル慎之助が初めて会話した。
岡、杉野は実際にパリで獲得したメダルを持参して阿部監督に披露。持たせてもらった阿部監督は「おー、重っ」とビックリし、「おめでとうございます。僕は２大会出させてもらいましたけど４位でしたから」と両選手を祝福した。その後、岡が個人で獲得した銅メダルも見せてもらった阿部監督は「銅は“金と同じ”って書きますからね。価値ありますよ」とたたえた。
また、「団体戦で中国の選手がミスしたでしょ。あの時はどうでした」と阿部監督から質問。杉野が「これ、あるぞっていう感じでした」と答えると、「野球でもミスしたりすると流れが変わりやすいんですよ。盗塁死だったりゲッツーだったり」と野球、体操の競技の垣根を越えたスポーツ談議に花を咲かせた。