◆パ・リーグ ソフトバンク―日本ハム（２５日・エスコンフィールド北海道）
ソフトバンクの先発・松本晴投手が初回、いきなり３点を失った。
１死から万波に左前打を献上。郡司にも足元を抜ける中前打でつながれ、続く清宮には初球の高め直球を右翼線フェンス直撃の適時二塁打とされた。なおも１死二、三塁でレイエスは３球三振に仕留めたが、前日にも３点三塁打を放っている上川畑に右前２点打を浴びた。
この上川畑の右前打。二塁走者・清宮のホーム突入はタイミング的にアウトだった。右翼・正木から捕手・甲斐への送球はワンバウンド。確実に捕球していれば余裕でタッチアウト…のはずが、名手・甲斐がボールを後逸。３点目の生還を許したのだ。
この甲斐のプレーには“からくり”がある。正木の送球がワンバウンドした位置は天然芝部分ではなく、本塁付近の土の部分だったのだ。
グラブを持って試合前練習をチェックすることが多い小久保監督。常々、エスコンについて内野手目線で「天然芝部分では打球が死ぬが、土の部分は硬くて砂がザラザラしているためか、打球が加速するようなイメージ。守っていて難しい」と話していた。
今回、甲斐の反応を見ていると、まさに指揮官の指摘通り。おそらく芝部分でワンバウンドすると予測したのだろう。だがバウンドしたのは土の部分。ボールが思った以上に“加速”して高く弾んでしまい、差し込まれるような形になった。のけぞるような体勢で捕球を試みたが、差し出したミットがわずかに届かず、後逸してしまった…というのが真相のようだ。