Infoseek 楽天

関脇転落の貴景勝 パリ五輪から刺激「相撲は挽回できるチャンス多い」 今場所10勝で大関復帰

スポーツ報知 2024年8月27日 14時30分

 大関から陥落し、大相撲秋場所(9月8日初日、東京・両国国技館)では関脇として臨む貴景勝(常盤山)が27日、両国国技館で開かれた力士会後に報道陣の取材に応じた。

 9度目のカド番で迎えた7月の名古屋場所で5勝10敗に終わり、2度目の大関陥落が決定。関脇に降下するのは、最初に大関から番付を下げた2019年秋場所以来となった。長く務めた看板力士の座を明け渡したが「番付が全ての世界なのでね。落ち込むも何も、勝てなければ落ちるだけの話なので。『お前、いきなり落ちろ』と言われたらショックかもわからないけど、結果が全てですから」と冷静に受け止めた。

 今場所で10勝を挙げれば、1場所での大関返り咲きがかなう。勝負の15日間となるが「毎場所、一生懸命やってきたので、別に今場所に対して、いつもより、とかはないです。いつも自分の一番持てるものを出しているつもりなので、今場所に関しては変わることはないです。全力尽くすことに変わりはないので」と平常心を強調した。

 夏巡業は全休。8月は慢性的な痛みを抱える首など、自らの体と向き合いながら調整を重ねてきた。「治すことと、鍛えることは反比例する。やりながら治せることもある。日々、朝に起きて調子を見極めながら、自分が一番いい状態を、今日はこうやった方がいいとか、今日はこうするというのを決めながら毎日やっていました。強い体、衝撃に負けない体作りも、もちろん大事なので、そういうのをやってきました」と振り返った。

 閉幕したパリ五輪からも刺激をもらったという。「やっぱり柔道とか、一対一で戦う競技が自分は好きだから(見ていた)。五輪は4年に1回。それで全てが決まってしまうじゃないけど、自分たち相撲界は(次の場所までの)スパンが早い。その分は大変だけど、挽回できるチャンスが比較的回数が多い。そういうのを考えながら見ていました」との視点を披露。そして「自分が見ていてもやっぱり五輪を見たら元気をもらうし、僕だけじゃなく、力士全員がいい相撲を取れれば、誰かの活力になってくるのかなと思いながら見ていました」と自らと重ね合わせる部分もあった。

 秋の土俵に向け「場所まで2週間切っているし、あとはいかにいい状態で場所に入れるか。先に結果を求めてもあまり良くないので。それだけを考えて、結果はもう後からなので。自分が思ういい相撲を取れれば、それが白星につながるとは思っているので、そのために体をいい状態に作っていきたいですね」と気合を入れた。

この記事の関連ニュース