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「状態はだいぶ、良くなかった」悩める28歳左腕をチームトップ9勝に導いた“カイケルチェンジ” ロッテ開幕から西武戦15連勝

スポーツ報知 2024年8月28日 5時30分

◆パ・リーグ ロッテ2―0西武(27日・ZOZOマリン)

 ロッテ・小島和哉投手(28)がお立ち台から見渡した本拠の客席には、ファンの笑顔が咲いていた。7回6安打無失点の好投で、チームトップの9勝目。22年8月6日からの自身の西武戦連勝を8に伸ばしたキラー。チームは西武に開幕から無敗で、プロ野球21年ぶりの同一カード15連勝を飾った。

 「状態はだいぶ、良くなかったです」と、振り返った苦しい投球を救ってくれたのは、今月から新加入した15年サイ・ヤング賞左腕、カイケルの教えだった。軸となる直球のキレも球速も思うほどではない中で、頼りにしたのが助っ人左腕に習ったばかりのチェンジアップだ。これまでも投げてはいたが、握り方や腕の振りが異なる“カイケルチェンジ”を試合で初めて投げ「奥行きが出た」とうまくはまった。

 夏休みで球場に招いた甥っ子、姪っ子が見守る中、“火曜日の男”としての自覚も力投の原動力となった。5試合続けて火曜日の先発を任されたが、前回20日の日本ハム戦(ZOZO)は5回5失点で9敗目。救援陣に負担をかけ、「責任を感じていた」と1イニングでも長くと肝に銘じて7回を投げ、本拠6連戦の初戦で弾みをつけた。

 開幕からに限定しない同一カード15連勝以上は2003年の阪神(対横浜)以来だ。吉井監督は「結果に関しては何も言うことはない」と本調子でなくても勝利に導いた小島に信頼を寄せた。得意の西武戦は残り10試合。2年連続CS出場へ、取りこぼしは許されない。

(阿見 俊輔)

 【記録メモ】ロッテは西武戦に開幕15連勝。同一カードで15連勝以上は、03年阪神が横浜戦で16連勝して以来6度目。開幕からは記録を更新中だ。パでは65年南海17連勝、95年オリックス15連勝に次いで3度目。ロッテは連勝記録を更新中、一方の西武は95年オリックスに喫した15連敗と並ぶ球団ワースト。

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