◆ＪＥＲＡ セ・リーグ ＤｅＮＡ１０―４阪神（２７日・横浜）
ハマの番長が鬼の形相で助っ人をどなりつけた。「チェンジ！」。ＤｅＮＡ３点リードの７回。２番手のウィックが２四球と安打で無死満塁を招くと、三浦監督がベンチを出てマウンドへ。交代に納得がいかない右腕が「ＮＯ！」と不満げな態度を見せると、大声を上げながら左手で背中をグイッと押して“強制降板”させた。
マウンドに集まっていた主将の牧も「初めて見た。監督の勝ちに対する気持ちを感じた」と驚いた指揮官の大爆発に、ナインが引き締まった。３番手の坂本と４番手の佐々木が１点差まで迫られながらもリードを守ると、その裏に筒香が代打で約２か月半ぶりの２点適時打を放つなど、３点を加えて突き放した。
試合後は「みんながいい準備をして、いい形で初戦を取れた」と、クールに振り返った三浦監督。激怒のシーンには「覚えてない。あまり考えて行動してなかった」と苦笑いだったが、３位・阪神に２・５差と迫る白星に「続けていかないと」と気合をのぞかせた。（星野 和明）