Infoseek 楽天

【高校野球】北照の最速148キロ左腕・高橋幸佑がプロ志望届提出…1年時球速は120キロ「まさか自分が…」

スポーツ報知 2024年8月29日 5時0分

 今夏の高校野球南北海道大会で4強入りした北照の高橋幸佑投手(3年)が28日、プロ志望届を提出した。神奈川県から一般入試で小樽の強豪校の門を叩き、球速は148キロまでアップ。全国トップレベルに成長した左腕は、進路をプロ一本に絞って指名を待つ。今年のドラフト会議は10月24日に行われる。

 北照・高橋に迷いはなかった。大学からも誘いはあったが、夏の大会後もプロへの思いは揺るがず。この日、志望届に名前を記入した。「自分が行くべき道を見つけることができた。やっとだな」。気持ちを新たにし、いつも通りグラウンドで汗を流した。

 無名の存在から北海道を代表する投手に成長した。中学時代に実績のある選手の多くは推薦で入学するが、高橋は一般入試組。練習会に参加したのは中学3年の11月と遅く、目立つ存在ではなかった。同じ横浜市内の中学校を卒業した田中太晟投手(3年)が1年春に公式戦デビューする一方、入学当初の左腕の様子について上林弘樹監督(45)は「いつやめるか分からなかった」と振り返る。

 当時の球速は120キロ程度。そこから、約2年半で150キロに迫る投手に成り上がった。「まさか自分が(スカウトなどから)注目される選手になれるとは」と本人も驚くスピードで急成長。今春にU―18日本代表候補にも選出されたことで、高校卒業後のプロ入りが明確な目標に変わっていった。

 南北海道大会準決勝で札幌日大に敗戦後、翌日から練習を再開した。同級生が実家に帰省したお盆期間も、高橋だけは寮に残り、次のステージに向けて後輩たちと鍛錬の日々を送ってきた。「この進路は自分で決めたこと。決めた道は最後までやり切りたい」。下半身を徹底的に鍛え、ほぼ毎日のようにブルペンでの投球練習も行っている。

 北照出身者では、これまで12人がプロ入り。高橋が指名されれば、大卒では17年の村上海斗(元巨人)、高卒では14年の斎藤綱記投手(現中日)以来のプロ野球選手誕生となる。斎藤の刺しゅう入りグラブをはめて練習を続けている高橋は「楽しみです」。日本ハムとDeNAファンだが、もちろん12球団OKの姿勢。名前が呼ばれることを信じて、運命の10月24日を迎える。(島山 知房)

この記事の関連ニュース