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藤井聡太七冠「永世王位」から一夜明け会見で苦笑い「永世条件をあまり把握していなくて…」

スポーツ報知 2024年8月29日 9時27分

 将棋の藤井聡太王位=竜王、名人、王座、棋王、王将、棋聖=が29日午前、第65期王位戦七番勝負で挑戦者・渡辺明九段を退けてV5による「永世王位」の称号資格獲得を獲得してから一夜明け、兵庫県神戸市の有馬温泉「中の坊瑞苑」で会見に出席した。

 4勝1敗での連続5期。「永世棋聖」に続き、史上最年少の22歳1か月での“永世二冠”となり、フォトセッションでは「永世王位」と書かれた大きな駒を手に笑顔を見せた。

 「今期も苦しい将棋が多いシリーズでしたので、その中で何とか結果を出すことができて、永世王位の称号を得られたことは、やはり非常に光栄に思っています」と改めて振り返った。

 “永世三冠”の最速の可能性があるのは連続5期による「竜王」(通算7期でも可能)。逆に最も遅くなりそうなのは通算10期のみが条件の「王将」だ。V10時なら29歳となるが「永世称号の条件を、あまりちゃんと把握していなくて…。王将戦が10期必要だというのも今、実は初めて知ったんですけれど」と苦笑い。20代後半の未来像は「そんなに先の事の計画はないので、やはりまずは一日一日を大切にやっていきたい」と平常心を強調した。

 ちなみに永世称号の条件は、ほかに「名人」「叡王」が通算5期のみ、「王座」は連続5期か通算10期、「棋王」は連続5期のみとなっている。

 9月4日には、昨年10月にV5で「王座」の永世称号「名誉王座」を目指したが、藤井に止められ、八冠を許した永瀬拓矢九段がリベンジを図って挑んでくる王座戦五番勝負が開幕する。研究仲間の永瀬とのVS(練習将棋)を「8月から中断している」という藤井は「永瀬九段の強さは感じています。まずは序盤で遅れを取らないことが必要。前期を含め、チェスクロックの対局だと残り時間が少なくなった状況で結構ミスが出ているので、時間配分も意識して指せれば」と気持ちを6日後に切り替えていた。(筒井 政也)

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