Infoseek 楽天

【高校野球】仙台育英が初戦白星…新主将の佐々木義恭左翼手が4打数3安打2打点…夏準Vの悔しさ込めた14安打

スポーツ報知 2024年8月31日 9時19分

◆高校野球 ◇秋季宮城県大会 中部地区予選  ▽2回戦 仙台育英7-2仙台一(30日・仙台市民ほか)

 夏の宮城大会準優勝の仙台育英が新チーム初戦を迎え、仙台一に7―2で勝利した。夏の悔しさを糧に新主将の佐々木義恭左翼手(2年)が4打数3安打2打点の活躍など、合計14安打。この日勝利した東北、仙台とともに県大会(9月19日開幕、石巻市民球場ほか)への出場権を獲得した。

 悔しい夏の準優勝から約1か月。新チーム初戦白星で県切符をつかむと、仙台育英ナインは笑顔でスタンドにあいさつした。須江航監督(41)は「ミスもありましたが、その方が次につながる。悔しさを味わった子たちが成長を見せてくれた」と振り返った。

 初回に1死三塁から3番・佐々木のスクイズで先制すると、2死二塁では土屋璃空右翼手(2年)の左前適時打で2―0。2回も手堅くスクイズを決め3―0とリードした。5回に3―2と迫られたが、6、7回と追加点を挙げ、8回には佐々木の右翼線への適時二塁打で7―2と引き離した。投げては先発の吉田瑞己(2年)が6回を4安打2失点で試合をつくり、7回からは3投手の無失点リレーで逃げ切った。佐々木主将は4打数3安打2打点で、サイクル安打に本塁打を残すのみと活躍し「1か月準備してきたことを出すだけでした」と汗をぬぐった。

 今夏は宮城大会決勝で聖和学園に5―8で敗れた。佐々木も2番・右翼手で出場し、2点を追う8回2死二塁の好機で三振に倒れるなど苦杯をなめた。「二度とあの負けを繰り返さない」と立候補して主将になり「経験がある分、悔しさを全員に共有した」と甲子園の試合を見てさまざまな投手の分析やイメトレをするなど、先頭に立って秋への引き出しを増やしてきた。須江監督も「信頼もリーダーシップもある」と評価し、「経験を学びに変えられる代」と新チームのさらなる成長に期待を込める。

 秋に掲げた目標は「神宮大会優勝」だ。佐々木は「自分たちはまだ甲子園も経験していないので、高い目標かもしれないけれど一丸となって目指そうと決めた」。9月1日は夏の決勝で敗れた聖和学園と対戦する。「ここでまた当たれるのも運命。リベンジできる場所ができてうれしい。泥くさい気持ちで、目の前の相手に集中して戦い抜いていく」と笑顔の秋にする。

(秋元 萌佳)

 ○…仙台は仙台商に6-2。エース・村上青空(2年)が投打で見せた。初回に1番打者で二塁打を放つと、俊足を生かして敵失の隙に三塁に到達。先制の足がかりをつくると、投げては「しっかりゾーンに投げられた」と直球とカットボールを生かして2安打2失点と粘投した。最終回を3者凡退で締めると、ほえてガッツポーズ。大車輪の活躍にも「まだ満足していません。次は打席でもっと結果を残したい」と二刀流としてフル回転を誓った。

 ○…東北は仙台三に8-2。2点先制されながらも強打を浴びせ8―2で勝利し、県大会出場を決めた。4番・川原輝陽(きよ)一塁手(2年)が2本の二塁打を含む5打数4安打5打点の猛打。0―2の5回2死一、二塁では狙い球の真っすぐをはじき返し、試合を振り出しに戻す左越え2点適時二塁打。「午前に雨が降るなかでの練習でも気持ちを切らさずにやっていた。体のコンディションも良く、バットが素直に出た」。力のある4番が県大会でも快音を響かせ、2年連続となる春のセンバツ出場に導く。

この記事の関連ニュース