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日本代表サプライズ招集の町田DF望月ヘンリー海輝がハーフタイムで交代 黒田剛監督が語った理由

スポーツ報知 2024年9月1日 1時15分

◆明治安田J1リーグ▽第29節 町田2―2浦和(31日・国立競技場)

 町田は国立競技場で行われた浦和戦に2―2と引き分け、5月19日の東京V戦で勝利して以来守り続けてきた首位の座を広島に明け渡した。この試合では26年北中米W杯のアジア最終予選、中国戦(9月5日・埼玉)、バーレーン戦(同10日・アウェー)の日本代表にサプライズ選出されたDF望月ヘンリー海輝が先発出場。右サイドバック(SB)として、前半20分には同じく代表入りしたDF中山雄太のロングフィードを受けると、縦に仕掛けてグラウンダーのクロスを送り決定機に絡んだ。しかしその望月は、1点を追うハーフタイムに交代となった。

 前半42分、浦和に先制点を許した町田の黒田剛監督は、ハーフタイムにシステム変更を決断した。前半の4―4―2から、攻撃時は右SBを高い位置に上げた3―5―2へと変化するシステムを選び、望月に代わって正確なクロスに特徴のあるDF鈴木準弥を投入した。指揮官はその理由について「(望月は)まだそこまで経験のある選手でもないですし、素材、将来性を我々も期待し、色んな使い方をしています。本当に重圧のかかるゲーム、プレッシャーに平常心でプレーできないメンタルの弱さもある。今日は日本代表に選ばれた、という重い荷物を背負わされた状態で入った。そこをしっかり受け止めて、自分のパフォーマンスに変える、というところは難しかったかな。鈴木準弥は配球能力が高く、リスタートも含め経験がある選手を入れることで、前の選手がより生きるだろうと」と説明した。

 日本代表に選ばれたことで、好プレーを見せなければ、という重圧を望月が感じていると黒田監督は見抜いた。さらに1点を追う中で、中央を締めてくる浦和を崩すためには外からの正確なクロスが必要と判断し、鈴木の投入を決断した。192センチの高さ、スピードは日本代表・森保一監督の目にも留まった逸材の望月だが、毎日の練習でその長所も短所も見極めてきた黒田監督は、メンタル面やクロス精度など改善すべき課題も指摘し続けてきた。

 望月は試合後、悔しさをにじませながら試合を振り返った。「入りはあまりよくなかったんですけど、時間が経つにつれてクロスのチャンスや、逆サイドからのクロスに(ゴール前に)入ることもできていたので、良くはなかったけどめちゃくちゃ悪かった訳ではないと思う。僕としては、この試合に100%集中していたつもりだったんですけど、やっぱり外から見たらそうではなかったのかな。改善する部分があると思います」。今後日本代表としてピッチに立てば、さらなる重圧を受けることもある。この経験も糧とし、ポテンシャル抜群の超大型SBは9月2日から始まる日本代表合宿へと合流する。

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