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松本幸四郎、吉右衛門さんの夢受け継ぎ「勧進帳」弁慶を熱演 吉之丞に見守られ飛び六方

スポーツ報知 2024年9月2日 0時53分

 歌舞伎俳優の松本幸四郎が1日、東京・歌舞伎座で初日を迎えた「秀山祭九月大歌舞伎」(25日まで)の夜の部「勧進帳」で武蔵坊弁慶を演じた。

 「80歳で弁慶を演じることが目標」と語っていた中村吉右衛門さんに敬意を表し、「二代目播磨屋八十路の夢」として上演した。舞台は奥州安宅の関。関守の富樫左衛門(尾上菊之助)による名乗りのあと、源義経(市川染五郎)が弁慶(幸四郎)らと共に山伏姿に身をやつして花道に登場。関所の通行を求める弁慶による白紙の勧進帳の読み上げから、弁慶と富樫の厳しい「山伏問答」のやり取りまで、息つく間もない緊迫した展開で観客を圧倒した。

 幕切れの花道では、吉右衛門さんの部屋子として長年接していた中村吉之丞が後見として見守るなか、幸四郎演じる弁慶が花道を飛び六方で引っ込み、場内は万雷の拍手に包まれた。幸四郎は「叔父(吉右衛門さん)がご存命なら80になる本年、『秀山祭』で『勧進帳』が上演されることは、意味のあること。自分の体を通して叔父の弁慶を見ていただきたい」と話している。

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