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昨年9月に娘役死去…宝塚歌劇宙組のトップ・芹香斗亜、退団後の仲間に向け「みんな健康で心から幸せになってほしい」

スポーツ報知 2024年9月3日 12時6分

 来年4月27日付で宝塚歌劇を卒業することが決まった宙組トップスター・芹香斗亜(せりか・とあ)が3日、大阪市内のホテルで退団会見に出席した。

 サヨナラ公演は、今年の歌劇団110周年記念の演目予定だった「宝塚歌劇百十周年紀念奉舞『宝塚110年の恋のうた』」とコメディー作「Razzle Dazzle(ラズル ダズル)」(兵庫・宝塚大劇場=2025年1月1日~2月2日、東京宝塚劇場=同3月15日~4月27日)。昨年6月にトップに就任後、大劇場3作での退団となる。

 退団会見の定番の白色だが、銀色がかったスーツで会見に臨んだ芹香は、明るい笑顔で登壇。歌劇団の村上浩爾理事長は「常に努力を怠たらず舞台に取り組む姿勢を思うと、惜しまれる」とあいさつした。

 その後、芹香は「愛する宝塚で日々学んだことが私を大きく成長させてくれたし、こんなに打ち込めることに出合えて幸せ。応援してくださるファンの方々のおかげ。感謝を舞台からお返ししたい。まだまだ成長を」と来春に向けて語った。

 退団を決めた理由について「ある学年を超えると並行して考えること。大劇場3作品をゴールと決めました」と説明した。

 宙組は昨年9月に春乃さくらとの新コンビの本拠お披露目公演の開幕翌日、入団7年目の娘役・Aさんが自宅マンションから転落死した。上級生のパワハラなどが起因とされる事件は社会問題に発展し、宙組はAさん死去の翌日から活動を休止した。このことが退団に影響したのかを問われると、歌劇団側が質問を制したが、芹香は改めて、最初から3作での卒業を理由に「直接関係があることではない」とした。

 宙組メンバーには、先月25日に東京千秋楽を迎えた「Le Grand Escalier ―ル・グラン・エスカリエ―」の終了後にLINEで伝達。退団公演の集合日に直接言葉で伝えるという。相手役・春乃だけには「Le―」の公演中に伝えた。「彼女の反応は…彼女の許可を取っていないので」と苦笑いした。93期生の同期唯一の現役生で10月13日付で退団する雪組トップ・彩風咲奈(あやかぜ・さきな)にもLINEで伝達。「コロナ禍以降、他の組と交流できなかったのは心残り」という。母でOGの白川亜樹さんには「よく頑張った」と、ねぎらわれたという。

 2007年の入団からの18年間は「非常にエキサイティングなタカラヅカ生活でした」という一方、退団後の進路は「心躍る、ワクワクできるものを見つけていければ」。自身の卒業後の宙組生には「みんな健康で、心から幸せになってほしい」と願いを込めた。

 芹香は10月22日に全国ツアー「大海賊-復讐(しゅう)のカリブ海-」「Heat on Beat! -Evolution-」(11月4日まで)の開幕が控えている。

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