Infoseek 楽天

【U―18】ピンチ救ったカップラーメン 健大高崎・高山裕次郎が開幕9打席連続出塁で打率10割 

スポーツ報知 2024年9月4日 6時0分

◆第13回BFA U18アジア選手権▽1次リーグB組 日本20―1スリランカ=5回コールド=(3日・天母野球場)

 【台北(台湾)3日=加藤弘士】1次リーグ(L)B組の高校日本代表はスリランカに20―1で大勝し、初戦に続き5回コールド勝ち。開幕2連勝とした。1試合を残して、6日からの2次L進出が決まった。3―1の4回に打者一巡の猛攻で6点を奪い、5回には3番・高山裕次郎(健大高崎3年)のランニング本塁打などで11点を加えた。4日の日本時間午後7時半からはフィリピンと対戦する。

 無我夢中で走った。高山は必死の形相でダイヤモンドを駆け抜けた。9―1での5回無死三塁。左中間への打球が風に乗った。スリランカ外野陣の拙い守備の間、一気に本塁へ到達する。ランニングホームランだ。

 「自分の中ではミスショット。間に落ちてくれたので、しっかり全力疾走できたので良かった」

 勢いづいた打線は、この回打者一巡で一挙11点。高山は次の打席で四球を選び3打数3安打2打点2四球。香港との初戦の1打数1安打3四球に続き、開幕9打席連続出塁の打率10割と3番の重責を全うした。

 実力差のある相手との勝負。日本は3回1死から振り逃げや失策絡みで失点し、嫌な空気がベンチを覆った。払拭(ふっしょく)したのは小倉全由監督(67)のカツだった。3―1で迎えた4回の攻撃前、語気を強めた。「大量点を取らなきゃいけないなんてないぞ。1点1点でいい。ゼロで勝たなきゃいけないなんてない。アウトは1つ1つ重ねていこう」。高山は「集中力をもう一度高めていこう」とさらに声を出し、直後の猛攻につなげた。

 初の海外。「ご飯が少し合わないんですよ」。だが相棒がある。日本から持ってきたカップラーメン「一平ちゃん」だ。食後に味わい「体重を落とさないようにしています」と笑った。試合後は1次L通過を祝して、台北市内の焼き肉店で決起集会。一体感は高まった。「めっちゃうまい」と白米を食べまくった高山。アジアの頂点へ、どんな難敵も平らげる。

 ◆高山 裕次郎(たかやま・ゆうじろう)2007年1月8日、群馬・前橋市生まれ。17歳。荒牧小時代、前橋北部スターズで軟式野球を始め、南橘中では前橋ボーイズでプレー。健大高崎では甲子園に3度出場。今春センバツでは正二塁手としてVに貢献。父・健一さんは広島、西武で内野手としてプレーし、現在は広島スカウト。好きな言葉は「一瞬に生きる」。174センチ、75キロ。右投左打。

 ▼2試合連続猛打賞&4打点 大阪桐蔭・徳丸快晴が初戦に続き3安打、4打点。高校日本代表で、2試合連続猛打賞(3安打以上)は、昨年U18W杯・1次R・スペイン、パナマ戦の横浜・緒方漣以来。U18アジア選手権では、98年2次予選・韓国、準決勝・中国戦の敦賀気比・東出輝裕以来。1大会2度の1試合4打点以上は、11年アジア選手権の1次L・パキスタン、決勝・韓国戦各4打点の東海大甲府・高橋周平以来だ。

 ◆U―18アジア選手権スーパーラウンド(SR) A、B各組から上位2チーム、計4チームが6日からのSRに進出。SRは別組の2チームと対戦。1次Lの対戦成績を持ち越し、SR上位2チームが決勝を、3、4位が3位決定戦を戦う。

この記事の関連ニュース