Infoseek 楽天

田中将大の記録まであと「2」 DeNAエースが貫く球場入り時のこだわり

スポーツ報知 2024年9月4日 5時30分

◆JERA セ・リーグ DeNA5―1広島(3日・横浜)

 一塁ベンチに引き揚げるDeNAの東克樹投手(28)に、本拠の客席を青く染めたファンから大歓声が送られた。7回2/3を7安打、1失点(自責1)で12勝目。台風10号の影響によって4試合が中止になり、8月28日の阪神戦(横浜)から異例の2試合連続先発となったエースがともに白星を飾り、1983年の遠藤一彦以来、球団41年ぶりの“珍記録”を作った。

 東→中止→中止→中止→中止→試合なし→東と中5日で回ってきた先発登板。「(2戦連続先発は)別に気にはしていませんでした」というが、異例の“2連投”は三浦監督からの信頼の証しで、重圧もあった。心にのしかかる負担を少しでも軽くしようと、この日も白い服を着て、白い靴を履いて球場入り。験を担ぎ、いつものルーチンでマウンドに立ち、スコアボードにゼロを並べていった。

 7月17日に投げ負けた森下との対決とあって、より一層、気合が入っていた。2点リードで迎えた4回2死満塁。「もし0点だったら相手に流れがいってしまう」と危機感を胸に、狙い定めたカットボールを流し打って、今季初の適時打で初打点。続く梶原の2点打も呼び込み、自分自身を楽にした。

 疲れの見えた8回に2死から3連打で1点を失って降板したが、昨年8月から32試合連続のクオリティースタート(QS、6回以上自責3以下)を達成。15~16年のジョンソン(広島)に並び、12~13年の楽天・田中の34試合連続QSを射程に入れ、「意識はもちろんあります」と不敵に笑った。

 6日ぶりとなった試合で広島に快勝して4連勝。三浦監督は「しっかり調整して初回から良い入りをしてくれた。よくあそこまで投げたと思います」とたたえた。3位・阪神との1・5差は変わらないが、絶対的エースの存在は何よりも心強い。(阿見 俊輔)

この記事の関連ニュース