◆JERAセ・リーグ 巨人0―3ヤクルト(4日・京セラドーム大阪)
確かに吉村の調子は良かったよ。真っすぐの球威もあったし、シュート系、スライダー系も両サイドに丁寧に投げ分けられた。敵ながらアッパレよ。この試合は仕方ない、と割り切るしかない。でも、残り22試合、これを続けたら、それは優勝戦線からの脱落を意味する。ええ投手が、絶好調だったとしてもここからは何とか攻略するしかない。
その先陣を切るのはやっぱり、この試合で無安打だった4番・和真であってほしいよね。チームの顔がやられっぱなしじゃ、相手を乗せるだけや。この試合は得点圏で回ってこなかったとはいえ、吉村に、巨人打線への恐怖心を与えるような打席が一つでもほしかった。調子が良かろうが悪かろうが、これまでの引き出しを出し尽くして攻略の糸口、あるいは試合を決める一打を放つのがシーズン最終盤の4番の仕事よ。
グリフィンは6回2失点のナイスピッチングよ。ただ、これで責めるのは酷やとは思うけど、オスナに打たれた一発は投手有利の1ボール1ストライクから、安易にストライクを取りにいってしまったね。そこだけは大いに反省してほしい。V争いの重圧もあるやろうけど、乗り越えんと何も得られんよ。(スポーツ報知評論家・村田 真一)