◆「熱烈」(ダー・ポン監督、6日公開)
今年のパリ五輪で新種目に採用され、日本の湯浅亜実(ダンサーネームAMI)が金メダルを獲得して話題となったブレイキンをテーマにした中国の青春感動作。
若手人気俳優ワン・イーボーと中国でリメイクされた「101回目のプロポーズ」で主人公を演じた同国の映画スター、ホアン・ボーがダブル主演。ブレイキンの世界でトップを取ることを夢見る青年チェン・シュオが、かつてオーディションで自分を落としたプロチームにエースダンサーの“代役”として参加し、全国大会を目指す。
五輪では個人戦として行われたが、本作ではチームでの戦いが繰り広げられることで、単に「ダンスバトルを楽しむ作品」ではなく、「筋書きのあるドラマ」(ブレイキンは即興性が見どころではあるのだが)として物語の厚みが増している。チーム内での軋轢(あつれき)や、技術の違いを見せつけられての葛藤といった人間関係、それらを経て迎える結末に、誰しも爽快感を得るはずだ。