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宮田笙子、パリ五輪辞退を謝罪「深く反省しております」両足首、腰負傷も出場 復帰に涙止まらず「本当にうれしい涙」

スポーツ報知 2024年9月7日 17時26分

◆体操 ▽国民スポーツ大会(7日、佐賀・SAGAアリーナ)

 成年女子が行われ、喫煙・飲酒の発覚によりパリ五輪出場を辞退した宮田笙子(順大)が、鯖江高校時代を過ごした福井県の代表として出場。騒動後、初実戦で再スタートを切った。試合は5月のNHK杯以来、約4か月ぶりとなった。

 一番最初は跳馬で、試合前の審判あいさつでは、瞳をうるませ、目元をおさえるしぐさが見られた。次の段違い平行棒は辞退するも、平均台は落下なく通し切り、演技後に涙を浮かべた。最後に得意の床運動を終えると、仲間に囲まれながら号泣。福井県の優勝に貢献した。田野辺満コーチによると、宮田は両足首を負傷し、数日前には腰を痛めていた。同コーチは「(足首は)骨折に近いくらいのけが。一昨日の練習で、ちょっとぎっくり腰になった」と説明した。

 試合後には囲み取材に応じ、冒頭に「この度は私が取った行動によって多くの皆様にご迷惑をかけ反省しています。申し訳ありませんでした。この件に対し真摯(しんし)に向き合い、今後の競技生活を全うしてまいりたい」と深く一礼し謝罪。この日は涙を流しながらの試合となり「先輩、後輩がすごく笑顔で迎え入れてくれて、最後には『おかえりなさい』と言ってくれた。感謝しきれないというか、今は本当にうれしい涙」と声をふるわせながら話した。

 宮田に関しては、7月15日に内部からの情報提供で問題が浮上。五輪の事前合宿地モナコから同18日に帰国し、日本協会が聞き取り調査を実施したところ、本人が喫煙と飲酒を認めた。同協会が定める行動規範に反し、エースで主将が五輪出場を辞退。五輪本番で日本は岸里奈(戸田市SC)、中村遥香(なんばク)、岡村真(相好ク)、牛奥小羽(日体大)と他国より一人少ない4人で戦い抜いた。全員初出場ながら、堂々と演技をつなぎ、2008年北京大会から5大会連続の入賞を果たした。

 日本協会では第三者機関を設置し、今回の問題に対して関係者への調査を実施している。同協会の藤田直志会長は「事実確認をした上で、しかるべき対応を考えて行く」と方針を示している。

 8月26日の全日本学生選手権大会(鹿児島)はエントリーの順大メンバーに宮田の名前はあったが欠場。直前にメンバー変更が行われた。

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