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箱根駅伝予選会まで6週間 前回、3秒差で泣いた東京国際大が試走会で意欲的なスピード練習

スポーツ報知 2024年9月7日 17時55分

 第101回箱根駅伝予選会(10月19日、東京・立川市)の試走会が7日、東京・立川市の陸上自衛隊立川駐屯地と国営昭和記念公園で行われ、前回の予選会では次点で敗れた東京国際大などがコースをチェックした。予選会はハーフマラソン(21・0975キロ)を全選手が一斉スタートし、上位10人の合計タイムで争う。上位10校が本戦の出場権を獲得できる。前回の本戦で優勝した青学大を始め、上位10校はシード校。

 気温30度を超える暑さの中、東京国際大のランナーたちは立川駐屯地の滑走路を疾走した。多くのチームがゆっくりしたペースで走る中、東京国際大は2キロと1キロ3本をスピード練習を敢行。予選会の勝負をイメージしながらコースをチェックした。1万メートルで日本学生記録(27分6秒88)を持つケニア人留学生のリチャード・エティーリ(2年)は、3本目の1キロを2分28秒の好タイムで走破した。

 第100回記念大会のため予選会からの出場枠が13校だった前回は、個人トップ候補だったエティーリが8キロで転倒する不運もあり、次点の14位で敗退した。13位の山梨学院大との差は、わずか3秒だった。主力の佐藤榛紀(4年)は「昨年のようなことがないように、今年はチーム全員が危機感を持って練習に取り組んでいます。僕は日本人トップ集団に食らいつく走りでチームに貢献したい」と表情を引き締めて話した。

 2021年の出雲駅伝では学生3大駅伝を通じて初優勝。当時、ルーキーだった佐藤も優勝メンバーに名を連ねた。佐藤は、その貴重な経験をチームメートに伝えている。「1年の時、僕は出雲駅伝で優勝メンバーになれると思っていなかった。だれもが活躍できるチャンスがあります」と話す。

 箱根駅伝では20年と22年に5位と躍進したが、23年は11位でシード権(10位以内)を逃し、前回は箱根路に立つこともできなかった。中村勇太ヘッドコーチは「予選会では暑くなっても、涼しくなっても、どんな状況でも走れるように準備しています」とリベンジを期す大一番を見据える。「最後の箱根駅伝は絶対に出たい。3区か4区を走りたいです」と佐藤は言葉に力を込めて話した。

 箱根駅伝予選会まで、あと6週間。秋の大勝負は刻一刻と迫っている。

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