◆大相撲 ▽秋場所初日(8日、東京・両国国技館)
東前頭筆頭・隆の勝(常盤山)が、大関・豊昇龍(立浪)を破って白星発進を飾った。立ち合いの相手の張り差しに屈することなく右差し。浅めのもろ差しになった後も、形にこだわらず前へ圧力をかけ続けて、土俵下まで押し出した。取組後は「止まらずに前に出られたことが良かった」と笑顔で振り返った。
この日までの豊昇龍との対戦成績は2勝6敗。苦手を克服すべく、場所前の4日には立浪部屋に出稽古に出向いた。しかし、その日は豊昇龍が境川部屋に出稽古に行ってしまい、手合わせすることはかなわなかったという。それでも「怖がらずに前に出られたのが良かった」と、先場所12勝3敗で優勝決定戦まで進んだ隆の勝は手応えを口にした。
幕内後半の粂川審判長(元小結・琴稲妻)は「右を差させないで出ていった。先場所は優勝争いもして気合いも入っているでしょう」と評価した。