Infoseek 楽天

吉村洋文大阪府知事が元部下・斎藤元彦兵庫県知事の“激変”に「正直に言えば、予測できない人物像」

スポーツ報知 2024年9月9日 19時27分

 日本維新の会共同代表で大阪府知事の吉村洋文氏は9日、大阪府庁で報道陣の取材に応じ、パワハラ問題などの渦中にある斎藤元彦兵庫県知事がこの日、維新からの辞職要求を拒否したことについて「しっかり、よく考えていただきたい。初期の対応に間違えたところはなかったのか、自分に非がなかったか」と憤った。

 斎藤氏は大阪府庁時代に財政課長として勤務しており、吉村氏の元部下にあたる。先月30日、斎藤氏は初めて百条委員会に証人尋問で出頭し、これまでのパワハラ行動を追及された。吉村氏は「会議中に物(ふせん)を投げたり、『聞いてない』と机を叩く行為があった、と。職員に対する人事権、自治権、すべての事業予算の決定権限を持っている立場として、職員の前でやってはいけない行為」と改めて批判。「僕が物を投げたら、職員が思考停止してフリーズする」と、自分にも置き換えて想像した。

 斎藤氏には2度目の百条委出頭となった翌日(7日)に直接電話した。元県幹部男性(のちに死去)の告発文を「嘘八百の誹謗(ひぼう)中傷文」と判断して作成人物を特定させたが「懲戒処分を知事が決定づけてしまうのは間違った権限、思考」と戒めたという。識者は明かな公益通報者保護法違反と指摘している。

 電話ではさらに「県政が結果としてうまく進んでいない状況がある中、間違っているところは間違っていると素直に認めて謝って。さらに前に進むということであれば、辞職して県民の皆さんに問うべきでは」と、辞職―出直し選を提案したが「その時は結論は出なかった」という。

 2021年の知事選初出馬の際に、維新は斎藤氏を推薦した。辞職拒否の場合、「維新の会として不信任決議案を出すということになると思います」としたが、問題発覚前は応援していた立場だけに、方向転換は「ここまでの批判については、我々もやはり受け止めるということになる」。仮に出直し選が実現しても「基本的に党としての方針としては、普通ならできない」と否定した。

 一方で、斎藤氏の手腕については「実績もある。大阪府庁で一緒に仕事していた時は本当に熱心で、真面目で、優秀で着実に仕事をこなすタイプ。今回こういうことになっているのは非常に残念。正直に言えば、予測できない人物像(になった)。物を投げたり、そういうことはしないと思っていました」と不思議がっていた。

この記事の関連ニュース