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ヤバT 結成10周年、夢の紅白出場へ「諦めずに、ブレずにやりたい」 事務所先輩の姿に「気合入った」

スポーツ報知 2024年9月10日 5時0分

 結成10周年を迎えた3人組バンド・ヤバイTシャツ屋さんが新シングル「スペインのひみつ2」(4日発売)をリリースした。3人がメジャーデビュー前から目標に掲げるのが、NHK紅白歌合戦への出場。このほど取材に応じ、「充実した10年」を振り返りながら紅白に懸ける思い、今作について語った。(加茂 伸太郎)

 2015年頃から目標として公言する紅白出場。ボーカル&ギター・こやまたくやは「ずっと言ってますからね。『紅白に出られる=国民的なバンド』という証しかなと思う。そういう活動を続けていれば、バンド自体も自然と大きくなる。紅白(の存在)が、僕らを成長させてくれるんです」と熱い思いを告白した。

 その思いはファンにも波及。毎年秋になると「#ヤバTを紅白に出してあげて」のタグがSNS上を躍る。こやまは「『出られませんでした』っていう投稿(のアクセス)が、めちゃくちゃ伸びる…」と苦笑い。ボーカル&ベース・ありぼぼは「“今年こそ出られるんちゃう?”っていう空気作りを、毎年してくれる。有言実行してきた中で、唯一かなえられていないのが紅白。お客さんとの約束でもあるし、期待に応えたいですね」と意欲をみせた。

 昨年は事務所の先輩「10―FEET」が結成26年にして紅白初出場。ドラムス・もりもりもとは「『第ゼロ感』の爆発力はエグかったですね。一番近くにいた人が出て。ロックシーンを切り開いていく姿を証明してくれて、僕らも気合が入りましたね」と新たな刺激を受けた。

 こやまは「充実した10年です」と明かす。「思い返すと、アッという間でしたね。好きなことが実を結んで、それを続けられていて、応援してもらっている。ありがたいですね」と感謝。「初めて一致団結した」という15年の「SUMMER SONIC」への出演。「より結束が強まった」と語る20年のコロナ禍における1日2公演(動員2分の1以下)の全国ツアー35本(全70公演)と、昨年の初の47都道府県ツアーの完走。今年5月には、4年越しに三重・志摩スペイン村で単独公演2daysを成功させるなど、勢いに乗っている。

 新シングルはテレビアニメ「村井の恋」エンディングテーマ「すこ。」など4曲を収録。こやまは「『すこ』はネット用語の『好き』を意味する言葉。スコティッシュフォールド、トイプードルなど動物の名前が出てくる歌詞も楽しめる。メロディーも耳に残るし、面白い曲なので1回、聴いてほしいです」とPR。早いテンポの曲調が特徴とあって「消耗がすごい(笑い)。途中でスタミナ切れ起こしそうだけど、ぜひカラオケの高得点チャレンジをしてほしい」と話した。

 紅白出場までは―とオファーを断り、控えていたテレビ歌唱も昨年3月に“解禁”した。ありぼぼは「貴重な経験させてもらって。テレビやからこそ、届けられる層もある。ヤバT好きやけど、ライブに行けてない人が『見られてうれしい』とか、『歌詞見たらおもろい』とかいう声が届いて新鮮さもありました」。こやまは「曲がバズるバズらへんは、こっちでコントロールでけへんから。(サブスクの影響で)いつの曲が流行(はや)るかは分からない。新曲も作るけど、いい曲がいっぱいある。昔の曲のリバイバルヒットも狙っています」と話した。

 ヒット曲を出すことが夢舞台への最短距離。それは百も承知の上だ。「続けていたら、いつか(紅白出場の)タイミングが来ると思っている。僕らは諦めずに、ブレずにやっていきたい。20周年、30周年と続けていけるよう、地に足付けて活動していきたいです」

 大輪の花を咲かせる日を夢見て歌い続けていく。

 ◆ヤバイTシャツ屋さん 通称・ヤバT。2013年10月結成。14年7月から、大阪芸術大に通うこやまたくや、ありぼぼ、もりもりもと、の現体制に。16年「We love Tank―top」でデビュー。21年大阪城ホール、22年日本武道館で初の単独公演。23年初ベスト盤「BEST of the Tank―top」発売。

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