◆JERA セ・リーグ 広島2―9巨人(11日・マツダスタジアム)
巨人・阿部慎之助監督が8回裏の好守連発を絶賛した。
土壇場9回に一挙9得点の大逆転勝ち。「本当にね、すごい攻撃だなと思って見ていたんですけど」と阿部監督は話した後で、こう続けた。
「やっぱりその前の回の吉川、門脇のファインプレー。そこで若干ね、流れが来たかなと思ったんですけど。やっぱりそういうところですよ」
0―2の8回裏。まずは吉川尚輝内野手がライナーを好捕。続けて門脇誠内野手が、秋山の痛烈なライナーに両手を上げてえびぞりでジャンピングキャッチした。最後は広島・矢野の右中間への打球を浅野が素早く処理。中継でつないだ吉川が三塁へストライク送球し、それを捕った坂本がナイスタッチ。三塁へ滑り込んだ矢野を間一髪、アウトに仕留めた。
勝負の世界にタラレバは禁物だが、8回裏に1本でもライナーが抜けていたら…。もし矢野のヒットが三塁打になっていたら…。ダメ押しの3点目を奪われていたら…。
その全てを好守が食い止めからこそ、9回の大逆転劇が生まれた。「守り勝つ」阿部野球の真骨頂。巨人がこのまま首位も守り抜く。