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巨人・浅野「より良いものを」天王山で横浜の主砲打法お試し 戻した9回にダメ押し打

スポーツ報知 2024年9月12日 5時30分

◆JERA セ・リーグ 広島2―9巨人(11日・マツダスタジアム)

 自信を持ってスイングした。4―2と勝ち越し、なおも9回無死満塁、浅野翔吾外野手(19)は森浦の初球、127キロのチェンジアップを中前にはじき返した。「ランナーがいる状況で、大事な場面で打てたのは価値はあるんじゃないかなと思います」。前日の同カードに続く適時打で、首位攻防戦での連勝に貢献した。

 準備はできていた。9回、先頭の中山が四球で出塁した場面、ベンチで門脇から呼びかけられた。「『俺ら絶対いい場面で回ってくるから、絶対打つぞ』と言ってもらって。早めに準備していました」。言葉通りに門脇が右前適時打を放つと、自身も続き、9得点のビッグイニングをつくり出した。

 DeNA・宮崎にならった新打法を実戦で初披露した。2回2死の第1打席、本来のフォームからスタンスを狭くし、バットのヘッドを投手側に何度も傾ける独特の構えで打席に立った。4か月過ごしたファームで「バットを内から出すため」にティーやフリー打撃を宮崎打法でこなす新ルーチンを導入。8日のDeNA戦(東京D)時には本家本元にあいさつし、バットやスイングについて尋ねた。「自分と違うやり方でした。練習法が合えば、それを自分のものにさせてもらって、より良いものをつくっていけたら」と“師匠”から金言を授かった。

 結果は捕邪飛、2打席も二ゴロに倒れると、3打席目からは普段のフォームに戻し、4打席目の9回にタイムリーを放った。大一番で大胆に変えてみる度胸に、阿部監督は「自分でいろいろ試してやっていると思うし、どうやったら打てるか考えている証拠。僕は否定する必要はないと思います」と姿勢を評価した。試行錯誤しながら成長を続ける19歳が、優勝へ大きな戦力となっている。(井上 信太郎)

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