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【高校野球】知徳のプロ注目・小船に続き187センチの1年生左腕・渡辺大地…静岡県秋季大会初戦の相手は掛川西

スポーツ報知 2024年9月12日 8時47分

 高校野球の秋季県大会が14日、裾野球場などで開幕する。40校で争われ、上位3校が東海大会(10月19日開幕、静岡)に進出する。今夏県8強の知徳は15日の2回戦で今夏甲子園出場の掛川西といきなり激突する。プロ注目大型右腕の小船翼(3年)に次ぐ逸材が知徳に出現。187センチの1年生左腕・渡辺大地が大一番での熱投を誓った。

 “ネクスト小船”になる。渡辺は間近で見てきた先輩と同じく「2年後にプロ志望届を出せるまでになりたい」と高卒でのプロ入りも視野に入れていた。初戦は絶好のアピール機会、ブルペンで腕をしならせながら「自分の実力が県トップのチームにどう通用するか。楽しみ」と心待ちにしていた。198センチの小船からも「球のキレ、制球もいいしまだまだ伸びる。先発として知徳でいい投球をしてくれたら」とエールを受ける。

 新チームの投手陣で唯一、今夏を経験した。秋県予選では2試合に登板して計10回1失点(自責0)。「直球とスライダー中心に内外の投げ分けが良くできた。自信になった」。8日の加藤学園との練習試合で7安打1死球で完封勝利を飾り、頭角を現している。

 裾野リトルシニアでは控え組だったが知徳進学後、投球時の体重移動を見直すと最速は5キロアップして123キロとなった。身長は約半年間で5センチ伸びた。ただ体重は70キロと細身なだけに今オフは体づくりを重点的に行い「2年の夏に130キロ出す」ことを目標に掲げた。1年秋から最速を20キロ伸ばし152キロをマークした小船からは、今まで課題だった投球テンポ、間の使い方をアドバイスされた。今後は球速のアップに関しても聞いていく。

 左のスリークオーターから繰り出されるクロスファイアーに自信を持つ。打者の手元で伸び、球速以上の速さを感じさせるのも魅力だ。中学時代、投球時のボールが数値化される測定器「ラプソード」で計測した際、プロ野球投手の1分間での直球の平均回転数は2200回程度といわれる中、すでに渡辺は約2000回をたたき出した。初鹿文彦監督は「1年秋頃からぐっと良くなっている姿が小船とかぶる」と目を細め、「一冬、二冬を越えてという子、成長が楽しみ。この秋は経験を積んでくれれば」と期待を込めた。(伊藤 明日香)

 ◆渡辺 大地(わたなべ・だいち)2008年9月7日、北海道生まれ。16歳。幼稚園時に裾野市に転居。小学2年時に野球を始め、御殿場ファイターズ、裾野リトルシニアでプレー。187センチ、70キロ。左投左打。家族は両親と妹2人。

  〇…15日には2回戦で常葉大菊川と静岡が対戦する。菊川はエース左腕の大村昂輝(2年)など投打ともに今夏の主力が多く残り層が厚い。対する今夏県4強の静岡は最速141キロ左腕の吉田遥孔(はるく、2年)を擁する。他にも最速144キロ、186センチ右腕の小川秋月(2年)がいる日大三島は浜松開誠館と島田樟誠の勝者、常葉大橘は浜松商と対戦。初戦から実力校同士の好カードが目白押しだ。

 日本高野連は11日までに浜松商の曽布川ザイレン内野手(3年)がプロ志望届を提出したことを公式ホームページで公示した。高校通算29本塁打の長距離砲は9日に野末昌利部長を通じて県高野連に提出。「(指名されるか)自信はないが、前から挑戦したいと思っていた」と心境を語った。浜松市出身でフィリピン人の母を持つ右打者。180センチ、82キロの体格から新基準バットになって以降も12本塁打を放った。「持ち味は打撃。プロに入ったら更に伸ばしたい」と吉報を待つ。知徳の小船翼投手、松本陣内野手も公示された。

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