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【高校野球】帯広農 27度甲子園に導いた横浜高の名将・渡辺元智氏の指導生かして目指す地区突破

スポーツ報知 2024年9月12日 9時59分

 第77回秋季全道高校野球大会(10月16日開幕、プレド)の十勝、旭川地区予選の組み合わせが11日、決まった。2年ぶりの全道大会出場を目指す帯広農は23日の初戦で帯広緑陽―白樺学園の勝者と対戦する。横浜高を春15度、夏12度の甲子園出場に導いた渡辺元智元監督(79)から指導を受けた経験を生かし、地区突破を目指す。また10日には札幌、小樽地区でも組み合わせが決まった。

 名将の教えを胸に勝利を積み重ね、十勝公立の雄が巻き返しを図る。前チームから4番に座る帯広農・藤本翔太郎主将(2年)は「教えていただいたことを無駄にせず、試合ですべてを出し切りたい」と腕をまくった。

 池田喜成副部長が横浜高出身。その縁で、昨年は同校で部長を務めた小倉清一郎氏、今年は渡辺氏に帯広まで足を運んでもらった。昨年は技術指導が大半を占めたが、今年は精神面の指導を多く受けたという。「常に『できる』、『やる』とかを言い続けていれば言霊になって実現する。甲子園に行くとか、勝つとか、そういう気持ちを出してやることが大事と教えてもらった」と藤本主将。打席に入る前の心構えや素振りの方法なども伝授されたほか、渡辺氏の次女で、同校野球部の寮母を務めた管理栄養士の元美さんから食事に関する助言も受けた。

 プロ注目左腕・渋谷純希(3年)ら主力の3年生が抜け、1、2年生の経験は浅い。軸となる選手が少ない中、西川雄太郎監督(36)は「全員がキャプテンのつもりでやってほしい」と、2年生全11人に役職を与えた。それぞれが走攻守や私生活分野などのリーダに就任。個々の統率力を磨き、「誰かに頼らない」チームづくりを進めてきた。

 19年秋に4強入りし、センバツの21世紀枠に選出(コロナ禍で大会は中止)された帯広農。21年には夏の甲子園出場も果たしているが、今夏まで3季連続地区敗退中と苦戦が続く。藤本は「素晴らしい指導者の方々にわざわざグラウンドまで来ていただいた。いい報告ができるようにプレーしたい」と恩返しの勝利を誓っていた。(島山 知房)

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