日本ハム・松本剛外野手（３１）が１２日、エスコンでのチーム練習で新庄剛志監督（５２）から熱血マンツーマン指導を受けた。１３年目の今季はここまで出場１１０試合で打率２割３分８厘、１本塁打、１６打点。復調が待たれる２２年の首位打者が助言をヒントに巻き返すことを誓った。１４日からは敵地で楽天戦。指揮官は「（結果を）出しますよ」と予言した。
全身で思いを感じ取った。松本剛は約７分間、グッと目を見開いた新庄監督と２人だけの時間を過ごした。ティー打撃中の白熱指導。「打てないのは悔しいし、諦める、逃げるのは簡単。でも本当にチームは必要としてくれている。何とか自分が、結果で示すしかない」
直近１０戦は３１打数４安打。シーズン打率も２割３分台、得点圏２割と苦しむ中、指揮官が歩み寄ってくれた。背後からバットを持ち綱引きのように引っ張る動作や右手首の角度の調整、左足の上げる時間、バット自体の変更とあらゆる方法を伝授され「何か変化が起きてくれれば」と不振脱却を目指し必死に振り込んだ。
２２年には監督の「強くじゃなくて速く振れ」の助言をキッカケに、打率３割４分７厘で球団の右打者で初の首位打者を獲得。「自分にとって大きかった」と感謝の思いは忘れていない。ボスは指導内容について「内緒。調子を上げてもらうだけ」と明かさなかったが「結果を見ててください。出しますよ」とうなずいた。
卓越したリーダーシップに加え、中堅の守備でも今季何度もビッグプレーでチームを救ってきた選手会長。打線は清宮、レイエスら好調な打者が並ぶだけに「僕が打ってアクセントになれれば」。現在チームは今季最多貯金１６で３位ロッテに４・５差の２位。あと１勝で新庄政権３年目にして初のシーズン勝ち越しも決まる。残り１７試合。ＣＳ進出には欠かせない背番号７が“新庄塾”から復調を目指す。
（堀内 啓太）