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レッドソックス吉田正尚「最後は甘くきた」昨季10打数無安打の右腕から弾丸10号

スポーツ報知 2024年9月14日 12時34分

◆米大リーグ ヤンキース5―4レッドソックス(13日、米ニューヨーク州ニューヨーク=ヤンキースタジアム)

 レッドソックスの吉田正尚外野手は「4番・DH」で先発に復帰。0-0で迎えた6回2死一塁の第3打席に、相手先発シュミットから右翼へ10号先制2ランを放つなど、4打数2安打2打点1得点の活躍を見せた。今季23度目のマルチ安打で、打率は2割8分8厘。昨年15本塁打の吉田は、日本人では7人目となるMLBデビューから2年連続2桁アーチを達成した。試合は、7回にヤンキースのジャッジ外野手による逆転満塁52号が飛び出し、4―5で敗れた。

 火を吹くような弾丸アーチに、敵地ヤンキースタジアムが静まり返った。0-0で迎えた6回2死一塁。吉田のバットが、カウント2-0からの3球目高めのカットボールを完璧に捉えた。打球速度105・2マイル(169キロ)の弾丸ライナーは、飛距離408フィート(124メートル)。ベンチでナインに祝福されると笑顔が弾けた。

 「個人的にも去年(シュミット投手から)打てなかったので、今年もあんまりいいイメージは持ってなくて…。最後は3打席に甘く来たので、ゴロにならず、いい角度で上がったなという感じですね。失投だったと思います」

 相手先発のシュミットとは過去10打数無安打2三振。この日も初回と4回に共に二ゴロに倒れていたが、「詰まってファウルも打っていたんですが、なんとかちょっとずつポイントをずらしながら、最後は甘く来た」と、打席の中で調整を進めながら、通算13打席目にカットボールを餌食に。値千金の2ランをお見舞いした。

 ブロンクスの夜に、デジャヴが起きた。7月5日の当地で、2点を追う9回二死、ヤ軍の抑え、ホームズから劇的な同点2ランを放った吉田。その再現のようなクラッチヒッターぶりだ。

 「お客さんもたくさん入っていましたし、ヤンキースが調子良いこともあるし、伝統のカードということも重なって、声援のボリュームとか、球場の雰囲気はちょっと違う」と、独特のムードを楽しみながら、強烈な印象を残した。

 8月19日のアストロズ戦以来となる本塁打で今季10号。昨年は15本塁打で、メジャーデビューから2年連続2桁本塁打。日本人では松井秀喜、井口資仁、城島健司、福留孝介、大谷翔平、鈴木誠也についで7人目となったが、「1本でも多く」と更に貪欲だ。

 これで、先発起用された試合では4試合連続安打。7回にヤ軍ジャッジの逆転弾が飛び出し、4-5と試合をひっくり返されたが、8回の第4打席には見送ればボール球となる低めのチェンジアップをすくい上げ、右前に。今カードは初戦から2連敗となったが、第3戦につながるマルチ安打を放った吉田は「あと2つ(対ヤンキース戦)ありますから、明日いい形で迎えるようにしたい」と、気持ちを切り替えた。

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