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夢プラン実現の可能性「ゼロではない」 大谷翔平、ポストシーズンでサプライズ登板も…ロバーツ監督が言及

スポーツ報知 2024年9月15日 0時10分

 ドジャース・大谷翔平投手(30)の今季のポストシーズンでの登板について13日(日本時間14日)、D・ロバーツ監督(52)が「ゼロではない」とその可能性に言及した。昨年9月に2度目の右肘手術を受けてすでにブルペンでの投球練習を再開。今月中に実戦形式の登板を予定しており、順調ならプレーオフを勝ち進んだ場合は、サプライズ登板の可能性も出てきた。「1番・DH」でフル出場した10連戦初戦の敵地・ブレーブス戦は4打数無安打だった。

 指揮官の頭の中には、ひそかに夢プランが描かれているのかもしれない。三塁ベンチで行われた試合前のロバーツ監督の囲み取材。約30人の報道陣に囲まれ、大谷のプレーオフの登板の可能性について問われた指揮官は「その可能性は非常に低い」としながらも、「全てに可能性はある。ゼロではない」と口にした。

 大谷は昨年9月に右肘手術を受け、8月24日にブルペンでの投球練習を再開。まだブルペンでは5度投げただけで、最大20球止まり。この日の試合前にもキャッチボールを行って調整。シーズン終了までに実戦形式で打者と対戦する計画は立てられているが、対外試合登板となると、さらに上の段階となる。

 大谷の対外試合登板が遠い位置にあるが、プランを前倒ししてまでもマウンドに上がる“ウルトラC”があるとすれば、プレーオフを勝ち上がった際の最後の手段のひとつだろう。プレーオフは10月1日(日本時間2日)から始まるが、勝ち上がってワールドシリーズに進出して第7戦までもつれれば11月2日(同3日)。まだ1か月半ほどの時間がある。先発で100球近くを投げるのは不可能だが、1イニングで20球ほどであれば残された期間で仕上げることもできるかもしれない。

 昨年9月に手術を受けた時点から投手復帰は25年シーズンに定め、大谷も8月中には「今年はもちろんゲームでは投げないので…」と説明。だからこそ来年3月に東京Dで行われる開幕シリーズでの登板へ「しっかり投げられる状態に戻して開幕を迎えるというのが、来年は一番大事なこと」と意欲を示していた。

 状況が違うとはいえ、23年3月のWBCでも日本で行われた準々決勝で先発。登板は最後と思われたが、米国に移動後、救援登板の可能性が浮上し、決勝では中5日で9回のマウンドに上がった。場内は異様な盛り上がりを見せ、試合を締めくくって胴上げ投手になった。ド軍は現状で絶対的な守護神が不在。乗り越えるべきハードルは限りなく高いが、ワールドシリーズで1試合、1イニングだけであれば…と、話が進んでいく可能性がわずかに残されていることを意味する発言だった。

 チームの勝利のために二刀流でのフル回転、守備に就く、盗塁増加など積極的に動いてきた大谷。状態が上がれば、登板への気持ちも高まるだろう。投手生命をかけた18年以来2度目の右肘手術。球団、大谷の両者には、今後も見据えた慎重な判断が迫られることになる。(安藤 宏太)

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