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【オリックス】比嘉幹貴、今季限りで引退 変則投法でリーグ3連覇貢献の41歳右腕が現役生活ピリオド

スポーツ報知 2024年9月15日 3時0分

 オリックス・比嘉幹貴投手(41)が今季限りで現役を引退することが14日、分かった。この日までに球団へ意思を伝えており、近日中に正式発表される。サイドからの変則投法で昨年までのリーグ3連覇にも貢献した右腕が、15年の現役生活にピリオドを打つ。

 今季の1軍登板は、4試合で防御率0・00。左膝痛のため、4月24日に出場選手登録を抹消された。左膝の鵞足炎(がそくえん・内側の炎症)と診断されたが、実際は軟骨損傷。手術が必要なほどの重傷だったが、チーム最年長の41歳は、長期離脱を避けるため、保存療法を選んだ。地道なリハビリで7月6日に実戦復帰を果たしたが、昇格の機会は訪れなかった。

 2軍では12試合の登板で防御率1・59。直球は今も140キロを超え、緩急を生かした投球術も健在だ。ただ、負傷した左膝は一進一退で満足には連投ができない現実も抱えていた。通算417試合はすべて救援登板。リリーフの存在価値、あるべき姿を知るからこそ、引き際を意識した。

 沖縄・コザ高1年時に遊撃手から投手に転向した。ある夏の日、平良博志監督(当時)から「その投げ方でいいからブルペンに行け」と命じられたのがサイドスローの原点だった。

 14年に自己最多の62試合に登板し、防御率0・79。同10月2日のソフトバンク戦で、松田にリーグ優勝を決められるサヨナラ打を浴びたのも、緊迫した場面を託された証しだ。翌15年に受けた右肩関節唇の修復手術からも復活。22年の日本シリーズでは、5試合に登板し、防御率0・00で26年ぶりの日本一に貢献。平野佳とともに、低迷期からブルペンを支えてきた。

 「僕は大した選手じゃない」と謙虚な性格で、野球に取り組む姿勢は後輩の手本であり続けた。野手ではT―岡田、安達が現役引退。一時代を築いた鉄腕もリリーバー人生に幕を下ろす。

 ◆比嘉 幹貴(ひが・もとき)1982年12月7日、沖縄県生まれ。41歳。中の町小3年から軟式野球「武蔵」で野球を始め、当時は遊撃手。コザ高1年秋から投手に転向した。国際武道大、日立製作所を経て09年ドラフト2位でオリックス入団。14年に34試合連続無失点で当時のパ・リーグタイ記録を樹立。177センチ、77キロ。右投右打。

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