Infoseek 楽天

羽生結弦さん「震災の支援をしたいと思って、五輪2連覇したいと思った」「ちょっとでも力に」…一問一答

スポーツ報知 2024年9月15日 21時2分

 プロフィギュアスケーターの羽生結弦さん(29)らが出演する「能登半島復興支援チャリティー演技会」が15日、石川県で開催された。無良崇人さん(33)、鈴木明子さん(39)、宮原知子さん(26)とともに、1時間の演技会に思いを込めた。

 無良さんは「燦々」、鈴木さんは「愛の賛歌」、宮原さんは「スターバト・マーテル」を演じ上げ、大トリで登場した羽生さんは「春よ、来い」を舞った。再びフィナーレで4人は集い、Mrs.GREEN APPLEの「ケセラセラ」に希望を重ねて滑った。

 ◆羽生さんに聞く

 ―羽生さんが滑り出してからXのトレンド1位になった。今、能登は風化が進んでいる。すごくの意味があったと思う。

 「能登の震災の風化についても、僕ら3・11のこともそうですけれども、なんかどんどんどんどん、首都圏から離れているからこそ、なかなか報じられることもないですし、進展があればまた一つニュースになったりすると思いますけど、なかなか復興が進みにくい場所、また道路に関しても、交通制限みたいなものが普通の場所よりも大きいということなので、大変なんだろうなということを僕自身、ニュースとか実際に足を運んだ時にも思いました。風化に対して、僕らが何かすることは難しいんですけれども、それでも、僕は震災の支援をしたいと思って、オリンピック2連覇したいと思ったので。この2連覇というのを使って、またなんかいい意味で、この知名度みたいなものを使って、少しでもやっぱり、今回配信のチケットを買ってくださった方々もそうですし、少しでも、本当に、お金もそうですし、注目もそうですし、ちょっとでも、ちょっとでも、力になれればいいなと思いました」

 ―実際に被災地に行かれた感想

 「ニュースとか新聞とかではいわゆる、その現状みたいなものを何度も見る機会はあったんですけど、実際に生で見たときの『こんなにもこのまま残ってしまっているんだ』っていう生々しさみたいなものはとても衝撃を受けました。僕が、進んでいる進んでないに関して、何か深いコメントを言えるわけではないんですけれども、やっぱりどうしても、その傷痕っていうものはすごく生々しく残っていたなという気持ちはありました。地元の方々も、何かその時が止まっているというか、ここでこんなことがあったんだよねっていうことを未だに、そこに行くたびに思い返してしまうというか、ここが壊れてしまったんだなということを思い返してしまうようなことをおっしゃっていたり。ここに行きたくないっていうことをおっしゃっていたりしたのを聞いて、何かすごく胸に刺さるものが、痛むものがあったなというふうに思いました。子供たちに会った時にすごく言ったのは、どんなに辛いことがあっても、いずれ時が来れば何かはしなきゃいけない、どんなにやりたくなくても、どんなに進めなかったとしても、締め切りが来たら結局は進まなきゃいけない、なんかそんなことを言いました。もう半年以上が過ぎて、何ができるかとか、どんなことが進んでいるかとか、いろんなことを考えると思いますけど、来る時は来るし、来ない時は来ないから、もうしょうがないって思うしかないところもありますし。でも、そのしょうがないの中に、笑顔とか、その時の一生懸命がいっぱい詰まってたらいいなって思っています」

 ―配信という形でも石川で滑ることを大切にされた意義、理由について

 「配信という形を取った時に選ぼうと思えば、他の地域で滑るということも可能でしたし、本当にいろんなことをしようと思えばできたとは思います。ただ、やはり僕はなるべくその辛かった方々、今現在辛いと思ってる方々、いろんなことで悩んでいる方々の近くでやっぱり滑りたいと思いましたし。地域の力みたいなものとか、その現場の空気みたいなものって僕らすごく感じながら滑るので。そこの空気の大切さとか、ちょっとでも場所からなんか波動として、ちょっとでも空気が動いて、皆さんの元へ届け!って思いながら配信でも滑らせていただきました」

 演技会は映像配信サービス「Lemino」を通して生配信され、配信収益は石川県に寄付される。30日まで見逃し配信を実施。タイトルは「挑戦 チャレンジ」で、困難を乗り越え前に進もうというメッセージが込められた。

 ◇配信 「Lemino」の見逃し配信期間は15日午後4時30分~30日午後11時59分。

この記事の関連ニュース