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大谷が124年で7度目の珍事に貢献 無安打でも2打点 4安打以下で9得点以上の超効率的攻撃

スポーツ報知 2024年9月18日 1時0分

◆米大リーグ ブレーブス0―9ドジャース(16日、米ジョージア州アトランタ=トゥルイストパーク)

 ドジャース・大谷翔平投手(30)が16日(日本時間17日)、敵地・ブレーブス戦に「1番・DH」でフル出場し、4打数無安打ながら2打点を挙げて大勝に貢献した。4試合連続で本塁打と盗塁はなく、「47発&48盗塁」で足踏みしたが、待望の自身初のプレーオフ進出へのマジックは「3」に。最短で18日(同19日)の敵地・マーリンズ戦で進出が決まる。先発した山本由伸投手(26)は、復帰2戦目で4回72球を投げ4安打無失点と好投。ド軍の地区優勝へのマジックは9となった。

 大谷の脳裏には、早くも10月の戦いが想定されているのかもしれない。豪快な一発、鋭い当たりがなくとも、しっかりとチームの勝利に貢献した。2点をリードした5回1死一、三塁では遊ゴロだったが、全力疾走で一塁を駆け抜けてセーフで併殺を免れ追加点。7回1死満塁では、二ゴロで相手の野選を誘い2打席連続打点をたたき出した。

 大谷が無安打ながら2打点をマークすると、チームも4安打で9得点。複数の米メディアによると、4安打以下で9得点以上は1901年以降7度目の珍事で、ド軍では21年6月4日の敵地・ブレーブス戦以来、2度目だった。ロバーツ監督は「彼の存在は重要」と大谷をたたえながら、7四球を絡めながら残塁3と効率のいい試合運びに「走塁も良かったし、いい守備をして、投手も良かった。それが野球だ。何が起こるか分からない」と満足げだった。

 これまでも記録への意識を「あまり考える余裕はない」「すごく目の前の試合に集中できている」などと興味を示さず、チームの勝利を最優先に考えてきた大谷。敵地でのブレーブス4連戦は本塁打も盗塁も出ず「47発&48盗塁」で足踏みとなった。4戦連続で本塁打も盗塁もなかったのは約3か月ぶり。それでもチームは2勝2敗で、4打点を挙げて日本人歴代2位タイのシーズン108打点。ナ・リーグ1位のアダメズ(ブルワーズ)には1差。本塁打争いは2位で37本のオズナ(ブレーブス)とは残り12戦で10本差と、2年連続キングの座は確実な状況だ。

 地区優勝へのマジックは9。自身初のプレーオフ出場は、最短で18日(日本時間19日)にも決まる。試合後に移動して向かった地は、昨年3月のWBC準決勝、決勝を戦い、世界一に輝いたマイアミ。歓喜の瞬間から1年半ぶりの“凱旋”だ。残り12試合は、マーリンズ3試合、ロッキーズ6試合と、9試合が勝率3割台の低迷するチームとの対戦。思い出の地で前例のない「50―50」への再スタートとなる。

 大谷が待ち望んでいた9月の「ヒリヒリする戦い」。個人のさまざまな記録もかかっているが、必要以上の重圧は感じていないようで、試合前のキャッチボールでは笑顔も見せ、フリーマンの長男・チャーリー君に「ハッピーバースデー!」と8歳の誕生日を祝う余裕もあった。まだまだドラマ、伝説をつくる舞台は残っている。(安藤 宏太)

 ◆大谷とマイアミ

 23年WBCの準決勝・メキシコ戦、決勝・米国戦が行われた。準決勝では1点を追う9回先頭で二塁打を放ち、「カモーン!」と叫んでナインを鼓舞し、村上のサヨナラ逆転打につなげた。決勝ではDHで先発し、1点リードの9回にはマウンドに上がって試合を締めくくり、胴上げ投手になった。メジャーで同球場では22年に2試合に出場して7打数1安打。30球団の本拠地で本塁打を放っていない球場3つのうちのひとつ。

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