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巨人・浅野翔吾の痛恨失策に「下を向くな」と丸が激励「僕も何回もありますから」

スポーツ報知 2024年9月22日 5時0分

◆JERA セ・リーグ 広島5―4巨人(21日・マツダスタジアム)

 首位・巨人が広島に痛恨の逆転負けを喫し、連勝が4でストップした。初回に岡本和真内野手(28)の適時打で先行するなど主導権を握って試合を展開したが、3点リードの8回に救援陣がつかまり、浅野翔吾外野手(19)の失策も絡むなど一挙に4失点で逆転を許した。2位・阪神が勝ったため、優勝マジックは6のままでゲーム差は2となった。22日から甲子園を舞台に直接対決2連戦。足元を見つめ直し、決戦に挑む。

 野球の怖さを改めて思い知らされた。勝利までアウト4つから一転、失策も絡んで4失点して逆転負け。スタンドが真っ赤に染まる敵地の異様な雰囲気の中、一気に試合をひっくり返された。阿部監督は「うん、しょうがないよな。やりたくてやってるわけじゃないし。みんな必死こいてやってる中でのミスだからね」と選手を責めず今後の教訓として受け止めた。

 4―1の8回、ケラーが秋山に適時打を浴び、なお2死一、三塁、小園を迎えて高梨に継投した。その初球、秋山の代走・羽月が盗塁。捕手・岸田が送球できないほどの完璧なスタートを切られて二、三塁となり、左腕は小園に右前適時打を浴びた。右翼・浅野が猛チャージするも後逸。その間に羽月の同点となる生還と小園の三塁進塁を許した。続く坂倉をカウント3―1から申告敬遠。船迫にスイッチしたが、末包に決勝の左前適時打を許した。普段から指揮官が「ミスしたら負ける」と話す通り、流れは一気にカープに傾いた。

 将来を見据えて高卒2年目の浅野を29試合連続右翼でスタメン起用。慣れないマツダのデーゲーム、曇り空や風の影響もあったのか、5回には菊池の飛球で目測を誤り二塁打とした。「これを糧にやってもらうしかないよね。ちょっと守備でちびってるところがあるから。積極的なミスだったら仕方ないから。失敗を恐れないでやってほしい」。思い切りプレーし、悔しい結果も良薬にして大きく成長することを願っている。

 9回2死、栗林の前に空振り三振で最後の打者になった浅野は、打席内でうずくまって悔しがり、約20秒間立てなかった。試合後は目を赤く充血させながら取材対応し、守備を猛省。「ああいうミスは許されない。二度と同じミスをしないように」と受け止めた。優勝争いで貴重な経験を積む19歳。5回2死三塁では左翼線へ適時二塁打を放つなど、がむしゃらな姿勢でチームに貢献しているからこそ、誰も責める者はいない。中堅手の丸は「下を向くな」と声をかけ、「僕も何回もありますから」とかばった。亀井外野守備兼走塁コーチも「ミスして覚えるのは大事」と前を向かせた。

 左翼・オコエの失点につながる失策や細かい部分での防げるミスもあった。連勝は4で止まりマツダでの連勝も5でストップ。マツダでの今季成績は5勝5敗2分けとなった。ゲームセットから約1時間後、2位・阪神が横浜で勝利。首位・巨人の優勝マジックは「6」のままで阪神と2ゲーム差に縮まった。22日からは甲子園で直接対決、首位決戦2連戦に臨む。

 「全部、結果論になっちゃうから。また切り替えて明日からやります」と阿部監督。残り8試合。この1敗に焦る必要はない。再加速してVロードを突き進むために、足元を見つめ直す教訓とすればいい。(片岡 優帆)

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