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井上尚弥の次戦相手にグッドマン有力報道 アフマダリエフが「私を待たせるのは不自然」と異議

スポーツ報知 2024年9月24日 6時0分

 【米ロサンゼルス=宮田有理子通信員】プロボクシングのWBA世界スーパーバンタム級(55・3キロ以下)1位のムロジョン・アフマダリエ(ウズベキスタン)が21日までにスポーツ報知の取材に応じ、世界4団体同級統一王者・井上尚弥(大橋)との12月の対戦を強く要望した。タイトル奪還の機会をすでに3度も待たされていると主張。IBF、WBO1位のサム・グッドマン(オーストラリア)が、12月24日に首都圏内で予定される防衛戦の有力候補と報じられていることに大きな不満を見せた。

 尚弥は4日に「どのみち、どっちともやるんで心配しないでください。次、アフマダリエフになろうが、グッドマンになろうが、いずれやるんで」と両者ともに挑戦を受ける意思を見せている。それでも、元WBA、IBF王者はあくまでグッドマンよりも先に試合をする権利があると訴えた。

 アフマダリエフは昨年4月、マーロン・タパレス(フィリピン)に1―2の判定負けでWBA、IBFのベルトを奪われたが、判定を不服として抗議。その後は尚弥との対戦を熱望していた。

 ―現在の状況は。

 「次に起きることに備えてトレーニングを再開しています。10月中旬には、米国・インディオに戻り、トレーニングの強度を高めていきます」

―尚弥とドヘニーの試合は見たか。

 「ハイライトで見ました。井上はとてもシャープに見えた。やはり彼は人々に自分のすごさを見せることができるファイターです。私は元々、ドヘニーを6ラウンドまでにストップすると思っていましたから、結果にも驚きはありません」

 ―どう攻略する。

 「私のチーム、トレーナーたちがフルファイトを見ているので、今後、私に井上対策についてはアドバイスをしてくれると思います。ただ、彼の今後のプランについての報道が私を困惑させています」

 ―グッドマンが次期対戦者の有力候補であるという点か?尚弥はあなたとも戦うから心配なくと明言しているが。

 「そうですね。でも、WBAはドヘニー戦を承認する際に井上陣営に次は私と戦うことを条件付けたはずです。グッドマンの名前が先に出てきたことに、私は困惑せざるを得ませんでした」

 ―どういうことか。

 「私はすでに3度、待たされています。タパレスと再戦するはずが、井上対タパレス実現を助けるために待った。次に井上対タパレス戦の勝者と対戦するはずが、ルイス・ネリ(メキシコ)が優先された。そして、WBAが指名戦を指令したがドヘニー戦の準備が進んでいたことで、再び待つことになった」

 ―それで。

 「次がグッドマンなら、WBAのドヘニー戦承認時の条件はどうなるんでしょう?約束が守られないのであれば、WBAには王座剥奪などの厳格な対応をしてほしいと思います。それはWBAの務めです」

 ―ほかに言いたいことは。

 「世界のメジャーなボクシングメディアは、今の122ポンド(スーパーバンタム級)で最も井上と戦うにふさわしいボクサーはグッドマンではなくアフマダリエフであると認めています。世界で最も優れたボクサーである井上が、これ以上私を待たせることは、不自然です」

―日本のボクシングファンに伝えたいことは。

 「井上という素晴らしいボクサーを私が避けているわけではない。いつでも、どこでも挑みます。私はベルトをもう一度手にするチャンスを待ち続けています。この待ち時間が早く終わることを願っています」

 戦績は31歳の尚弥が28戦全勝(25KO)、29歳のアフマダリエフが12勝(9KO)1敗、25歳のグッドマンが19戦全勝(8KO)。

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