◆JERAセ・リーグ 阪神1―0巨人(22日・甲子園)
阪神が首位・巨人に1ゲーム差に迫った。先発の才木が再三のピンチを切り抜け、7回7安打無失点で13勝目。初回無死二塁から浅野のバントを自ら処理して三塁へ。二、三塁間の挟殺の間に二塁を狙った浅野もアウトになり、併殺で立ち上がると、2回無死一、二塁、4回1死一、三塁も切り抜けた。最大の山は6回。先頭の浅野の左中間二塁打と吉川、岡本和への連続四球で無死満塁を迎えた。ここから真っ向勝負で長野を投飛、坂本を二飛、代打・大城卓を中飛。すべて直球でねじ伏せた。打線は巨人・菅野に苦戦しながら、ワンチャンスを生かした。3回2死二塁から近本が左前打でつなぎ、一、三塁で中野が右前適時打。唯一の得点圏で、虎の子の1点をもぎ取った。
以下は試合後の岡田彰布監督の一問一答
(テレビ中継のインタビューで)
―大事な一戦を制した
「やっぱりね、ピンチはこっちの方が多かったんだけど、才木がね。最後は力でね、本当、ねじ伏せたというか。本当に辛抱して、辛抱してね。先に点取れたんだけどね、あとピンチの方が多かったんでね。そこは本当よく投げましたね」
―6回無死満塁のピンチをよくしのいだ
「結局、フォアボール、フォアボール2つ重なったんで。『打たせ』って思ったんだけど。あそこは点取られるまでは才木に任そうと思って。まあね、本当によく、力で抑えてくれましたね」
―初回無死二塁のバント処理も大きかった
「大きかったですね、やっぱりね」
―才木はエースらしい投球
「そうですね。まあ、100球いかなかったけど、もう、きょうは大事な試合というのは分かっているので。初回からとにかく点はやらないというので、疲れ的には、もう9回投げ切った疲れがあったと思うので。あそこまで投げてくれたら十分ですね」
―少ないチャンスで点を取ったが、得点の前には才木も犠打を決めた
「まあそうですね。もう少しきっちりやってくれれば良かったですけど。こういうゲームなのでね、とにかく一つでも前の塁に送るというかね」
―近本がつなぎ、中野が適時打
「まだ序盤なのにね、(巨人が)だいぶ前進守備をしていたので。もう1点勝負みたいな感じだったんですけど、中野がよく打ちましたね」
―試合のポイントは
「いやいや、ノーアウト満塁でしょ。まあ、でもポイントは初回もあるし、(4回)一、三塁もあるし。いっぱいあったんですけど。3回かな、満塁を入れるとね。あそこは本当、才木が頑張りましたね」
―開幕前から阪神と巨人の優勝争いを予想していたが
「そんなにうまくいかないんだけど、ここにきてそういう展開になっているので。残り少ないですけど、試合数も、一戦一戦ね、なんとか勝ちを拾っていくだけですね」
―1ゲーム差で23日は高橋が先発
「いやいや、もう自分の球信じて、思う存分ね、ストライクゾーンに投げ込んでほしいと思いますね」
(囲み取材で)
―才木は先頭打者の出塁も多かったが
「なあ。ちょっとフォークが、あんま良くないもんな。三振取れんっていうね、フォーク。でも、この風やけど、ストレートもけっこう高めでポップフライ多かったからね。今日はね、力勝負で勝ったみたいな感じやね」
―無死満塁から直球勝負
「いやいや、最初は外をちょこんと当てられたり、そういうヒットが多かったから。もっと投げ込めいうてな、インコース」
―以前に1―0で勝とうなんて虫がいいと話していた試合もあったが、きょうは
「うん。虫がいいって、2点目入るような感じじゃなかったやろ、はっきり言うて」
―どのあたりで1―0を覚悟したが
「もう、だから6回にノーアウト満塁をしのいだからね、あそこ。それはやっぱり、こういうゲーム展開になると思ったけどな。なかなかこっちもチャンスつくれんしな。7本ずつか、ヒットもな。向こうはちょっとフォアボール絡みでチャンスが広がってったけど。こっちは本当、ワンチャンスやった。あの回だけよ、はっきり言うてね」
―巨人・菅野もあっぱれ
「まあ、あっぱれて。いやいや、でも向こうもそら勝ちにきてるわけやからさ。負けてあっぱれはないやろ、それはやっぱり」
―明日につながる
「いや、そら、分からん。明日は明日よ。今日よりももっと必死でくると思うから」
―それに負けないように
「うん」
―中野はフルカウントまで持ち込んだのが大きいか
「フルカウントになって、けっこう首振ってたもんな、菅野な。あの時見とったらな。なんかちょっと迷ってるなってのあったからなあ。まあ中野もインコースばっか攻められとったから。やっぱバッターは打席が進んでいったら、絞り球というか、そのへんは分かりやすくなってくるかも分からんよな」
―巨人は7回に菅野に代打を送らなかった
「いやいや、(昨日まで)ピッチャー使ってると思って、だからなあ。まあ1点やったからなあ。最多勝もあったからやろ」