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阪神・才木浩人「やべーなあ」6回無死満塁直球4球斬り「しっかり攻め切れた」13勝 安藤コーチ「もう大黒柱」

スポーツ報知 2024年9月23日 5時30分

◆JERA セ・リーグ 阪神1―0巨人(22日・甲子園)

 剛腕の血が騒いだ。6回無死満塁、阪神・才木浩人投手(25)は「やべーなあ」と動揺したが、強気な心だけは失わなかった。サインに首を振ってまで選んだ真っ向勝負。長野、坂本、代打・大城卓に対し、わずか4球、オール直球で絶体絶命の危機を脱した。「しっかり攻め切れて良かった」。7回7安打無失点で13勝目。4イニングで得点圏に走者を背負うも、粘りに粘った。

 今季はスライダーの割合が倍増。飛躍の一因となっているが、最後に頼ったのは直球だった。4キロ増量し過去最重量の92キロで臨んだ24年、当初は直球に本来の出力が出ず悩んだ。5月中旬、動作解析でリリースポイントが上ずっていることを発見。わずか数ミリの微修正を繰り返した。「勝負所で思い切って投げられた」。原点回帰の先に光があった。

 驚異の粘りは真骨頂。今季、満塁時は打者18人に対し許した安打はわずか1本だ。昨年も満塁被打率0割を記録した“逆満塁男”。「抑えられていることはいいこと」と自賛した。天王山での粘投に安藤投手コーチは「この時期は結果だからね。もう大黒柱になってきた」と賛辞が止まらなかった。

 ビジターで無双だった菅野に投げ勝ち、才木は今季の甲子園で6勝0敗。優勝争い最終盤に巻き起こった無敗同士の“ほこたて対決”も制し「次も思い切っていい投球ができるように」と闘志を燃やした。チームも聖地5連勝で首位・巨人と1差。「明日は高橋遥人さんなんで、いいピッチングをすると思います。皆さん期待しておいてください」。23日に先発する左腕との“連勝予告”に甲子園は今季最大級の歓喜に包まれた。(直川 響)

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