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【高校野球】一関学院が東北大会王手…左腕・佐々木遼が公式戦初完封勝利「兄を超えて甲子園に行きたい」

スポーツ報知 2024年9月27日 8時5分

◆高校野球◇岩手県秋季大会 準々決勝 盛岡大付0-2一関学院(26日・花巻)

 岩手準々決勝で一関学院が盛岡大付との接戦を2―0で制し、東北大会(10月12日開幕、福島)出場に“王手”をかけた。先発した背番号10の左腕・佐々木遼(はるか、2年)が4安打に抑える好投で、公式戦初完投初完封勝利を飾った。

 小柄な体から繰り出すキレのある投球で、一関学院・佐々木が強力打線から凡打の山を築いた。1、2回戦とも2ケタ安打を記録した盛岡大付を4安打に封じる好投。身長168センチと決して大きくないが、「コースを突いて打者のタイミングを外して打ち取っていくのが自分のスタイル」と丁寧に投げ抜き、公式戦初完投初完封だ。「落ち着いて試合をつくれるところがいい」と評価した高橋滋監督でさえ、「いけるところまでと思っていたが、まさか完封してくれるとは…」と驚きの表情を浮かべた。

 自分を信じて投げた。1―0の8回、1死から安打と四死球で満塁のピンチを背負った。佐々木は「監督さんやベンチ(の仲間)から、自分を信じてと声をかけられた。心に決めて投げました」。後続を一ゴロと中飛に抑えて無失点で切り抜けた。チーム始動時から「力がないからひたすら練習するしかないよ」と選手たちに言ってきた指揮官は大会前に「堂々と、自分を信じて戦おう」と伝えたという。厳しい練習を乗り越えてきた自分を信じて腕を振り、思いのこもった投球で失点を許さなかった。

 同じ環境で兄を超える。5学年上の兄・春磨さん(21)も一関学院でプレー。3年時はコロナ禍で甲子園が中止となったが、正捕手として代替大会優勝に貢献した。憧れの存在だと明かした佐々木は、「兄を超えて甲子園に行きたいです」と力強く宣言。今も配球面などで助言をもらう兄のぶんまで戦い抜くつもりだ。

 これで2年連続19度目の東北大会出場まであと1勝。28日の準決勝は専大北上と対戦する。高橋監督は「この試合のように主導権を渡さないような試合をしたい」ときっぱり。信じる力を団結させ、チーム全員で白星をつかみにいく。

(有吉 広紀)

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