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30歳、ドジャース1年目で大谷翔平が見せた新たな可能性…盗塁急増の「進化」で価値はうなぎ登り【番記者が現地で見た】

スポーツ報知 2024年9月27日 14時28分

◆米大リーグ ドジャース―パドレス(26日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャースが、3月20日に韓国・ソウルで行われた開幕戦に勝利してから1度も首位の座を明け渡すことなく、3年連続のナ・リーグ西地区優勝を決めた。

 今季の大谷は30歳、ドジャース移籍1年目にして、「進化」を見せた。昨年9月に受けた右肘手術の影響で打者に専念となった1年。昨季44発で本塁打王に輝き、打率3割4厘で初めて3割を超えた打撃は、今季も健在だった。安打がなかったのは7月28~31日の3試合連続が最長。本塁打も10試合以上連続で出なかったことはない。大きなスランプもなく安定した成績を残し、チームの強力打線を引っ張ってきた。

 今季最も驚きの数字を残したのは盗塁の急増だろう。これまでの自己最多は21年の26だった。しかもこの年はリーグ最多の失敗10もあった。だが、今季は7月から一気に盗塁数を増やした。7月から3か月連続での月間2ケタ盗塁は日本人初。俊足好打でメジャー史に名を残したイチローのシーズン最多記録にも手が届いた。「40発&40盗塁」ですら史上6人目で、史上初の到達となった「43―43」からは前人未到の一人旅。メジャーの長い歴史で誰も成し遂げなかった「50―50」は、6打数6安打、3本塁打、10打点、2盗塁を決めた伝説の「9・19」敵地・マーリンズ戦でクリアした。

 昨季までは投手と長距離打者という二刀流で名をとどろかせてきた大谷だが、そこに俊足という新たな勲章も加わった。ベースの巨大化、けん制回数の制限など、盗塁増の追い風はあったが、大谷に「足」という新たな武器が加わったことは間違いない。「走・攻・投」。メジャーでは日本以上に盗塁、走塁技術への評価が高く、昨オフに史上最高額となる10年総額7億ドル(約1022億円=契約発表のレート)の契約をドジャースと結んだが、いまだに選手としての価値は上がり続けている。

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