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J3富山が讃岐にドロー…試合後はピッチで異例の自主ミーティング「この引き分けを無駄にしない」

スポーツ報知 2024年9月29日 20時31分

◆明治安田生命J3リーグ 第30節 富山2-2讃岐(29日、富山県総合運動公園陸上競技場)

 3位のカターレ富山は、2-2で15位のカマタマーレ讃岐に引き分けた。J2自動昇格圏内の2位、FC今治とは、勝ち点3差となった。前半31分にパスミスから先制され、1-1の後半26分には豪快なミドルシュートを決められるなど、追いかける展開が続いたが、後半アディショナルタイムにMF末木裕也(27)が同点ゴールを決めて2-2のドローに持ち込んだ。理想的なゲームにはならなかったが、最後まで気迫のこもったプレーで相手ゴールに迫った。

 試合終了直後にはピッチ上で輪になり、選手が自主的に異例のミーティング。ゴール裏のサポーター席からは「カターレコール」がずっと響き渡る中、キャプテンのMF吉平翼(26)は「僕らが下を向いていてはサポーターに失礼だと思った。引き分けなら、次の試合(今治戦)で順位をひっくり返せる。この引き分けを無駄にしないように次に挑もう。胸を張って、顔を下げるなとみんなに伝えました」と思いを吐露。サポーター席からは「これからだぞ」「J2行くぞ」と拍手や激励の声が飛び交った。

 前半31分には、守護神のGK田川知樹(22)のパスがカットされて先制を許した。相手のプレッシャーにも押され、ペースがつかめない中、後半から出場したMF高橋馨希(23)は「いつも、GKの知樹には助けられて勝っている試合が多い。今日は絶対に俺が勝たせてやりたいと思って」と、後半7分には相手GKが弾いたボールを押し込んで1-1の同点に追いついてチームを勢いづけた。後半だけで富山のシュート数は11本、讃岐は9本と打ち合いとなった。MF吉平は「今までならミスからガタガタと崩れていったかもしれないが、踏ん張って引き分けに持ち込んだ。ピンチもたくさんありましたが、ポジティブに捉えられる部分かなと思います」と振り返った。

 3連勝は逃したが、今季のホーム戦では10勝5分と無敗記録は継続。次戦は2位・FC今治をホームで迎え、勝利すればJ2自動昇格圏に浮上する。MF吉平は「簡単なゲームにならないが、攻守においてアグレッシブに戦い、ベースとなる走力、球際、切り替えの部分で上回れば必ず勝てる。1週間、準備して、最高の条件で戦いたい」と決意。気持ちを切り替え、J2昇格に向けての大一番に挑む。(中田 康博)

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