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【大学野球】「ミスター3ラン」がまた打った! ドラフト候補・吉納翼が逆転の一発「連覇に貢献したい」

スポーツ報知 2024年9月29日 20時41分

◆東京六大学秋季リーグ戦第3週第2日▽早大5―4法大(29日・神宮)

 早大が法大を下し、1勝1分けとした。2点を追う7回1死一、二塁の好機で今秋ドラフトの上位候補・吉納翼右翼手(4年=東邦)が“代名詞”でもある3ランを左翼席にたたき込み、逆転勝利を収めた。

 逆らわずに振り抜いた。法大の左腕・吉鶴翔瑛投手(4年=木更津総合)の147キロ外角直球をはじき返した。逆方向への打球となっても勢いを失わず、レフトスタンドに飛び込んだ。「完璧でした」。感情を爆発させダイヤモンドを一周。ベンチに戻ると、小宮山悟監督(59)に抱きついた。

 3回に自身の適時打で先制したが、4回に法大打線がつながり2点を追う展開に。5回にも自身の内野ゴロの間に1点を返したが、7回に連打で再び2点差となっていた。「場面的にも同点で終わったらまた明日から2戦。ピッチャーがきついのでなんとかしてやりたいという気持ちが打席で表れました」と投手陣を思いやる気持ちを結果で示した。高校2年時のセンバツ準決勝や今春の優勝をたぐり寄せる早慶戦第1戦、全日本選手権準決勝と大事な場面で3ランを放ってきたが、また打った。この日のチーム全得点となる5打点をたたき出し、指揮官も「見事でしたね。さすがミスター3ラン。素晴らしかったです」と絶賛した。

 ネット裏のスカウト陣の視線も奪った。ヤクルトの吉田大成スカウトは「左対左で逆方向のホームランなんて、今のアマチュアのバッターでいないのでは。今日(吉鶴)投手速かったし。同じプロ注目のピッチャーから打っていてすごい」と評価した。敵軍の大島公一監督(57)も「あっぱれですね。あのアウトコースのボールを反対方向にあそこまで。しっかり右バッターのような打球を飛ばせる。すごいなと思いました」と脱帽した。

 今季4試合を終えて4本塁打15打点と好調をキープ。シーズン記録の7本塁打と22打点が近づく。10月24日のドラフト会議も近づいてきたが、重圧を感じることなく試合に臨めている理由を「まずはドラフトよりもなんとかしてチームの連覇に貢献したい思いが強い。自分がやるべきことをしっかりやれている」と説明した吉納。勝ち点が懸かる次戦に向け「自分がここぞという場面で打ってみせます」と力強く意気込んだ。(臼井 恭香)

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